ピンチョス

本当のラグジュアリーな食事とは何だろう。 四季折々に旬の食材がとれる日本において、その時に一番美味しいものを食す。それを、自分の手で料理して、大切な人に食べてもらう。食材にこだわり、道具にこだわり、みんなを楽しい気持ちにさせる飯。毎日じゃなく週末だからできる、ちょっとわがままかもしれない“ラグメシ”。

Vol.9は、スペイン料理でおなじみのピンチョスをイメージした、洋風おつまみ。味わいも彩りも豊かな5品は、年末年始のおもてなしにぴったりの華やかさ。より手軽なアレンジのレパートリーを覚えておけば、デイリーにも楽しめます。 こだわりのTOOL情報や、タロアウトによるDL可能なレシピPDFもあります。

1. 揚げない生ハムコロッケ
2. 柿&マスカルポーネ
3. イワシのマリネ アボカドとキュウリのクベッティ
4. 根菜のミルフィーユ
5. カブのムース

色とりどりのピンチョスに、気分が上がる!

ヨシキとタロアウト


TAROUT(以下T)普段なら忘年会や新年会が立て込む時期ですが、この冬はなんとも寂しいですね。大げさなパーティはできなくとも、家族やごく親しい人と、ささやかな食事会を楽しみたいものです。
YOSHIKI(以下Y)海外旅行はもちろん、外食もままならない今。スペイン料理でおなじみのおつまみ、“ピンチョス”をイメージした洋風おつまみで、気分を盛り上げましょう!
T** 彩り豊かなピンチョスが並ぶと、とびきり華やかですね。さらに、野菜に肉、魚、フルーツと、まるでコース料理が凝縮されたような満足感があります。

ピンチョス


Y それぞれ、単品でつまめるのもポイントです。大皿料理をみんなでつつくよりも安心かな、と。
T その通りですね。個人的には、どれも事前に作っておける点も、すごくありがたい。
Y ゲストと一緒に食事を楽しめるって、重要ですよね。
T なかでも感動したのが、メルバトーストに具材をのせたレシピです。メルバトースト、初めて作りましたが、名前もいいし、簡単だし、何より食感が最高でした!

メルバトースト


Y メルバトーストは、要はカリカリに焼いたトーストのことで、市販のものもありますが、やっぱり自家製が一番。タロアウトさんが言う通り、作り方は簡単で、160度に予熱したオーブンでじっくり焼くだけ。目安としては、10分で食感がカリッとします(写真左)。香ばしさが欲しい場合は加熱時間を20分に(写真中)。30分加熱すれば、さらにきつね色になり、香ばしさも増しますよ(写真右)。具材は、食べる直前に盛り付けるのがおすすめ。そうすることでカリッとサクッと食感を楽しめますよ。
T メルバトーストを作り置きしておけば、手軽にピンチョスが楽しめるってことですね。

アンチョビ


Y のせる具材も応用が利くので、手軽なレパートリーを覚えておくと便利です。「揚げない生ハムコロッケ」は、ポテトピュレを作らなくても、茹でたジャガイモにマヨネーズをかけて生ハムで包むだけでも十分に美味。「イワシのマリネ アボカドとキュウリのクベッティ」も、刺身用のイワシに塩と酢で調味した簡単なものですが、オイルサーディンを代用すればさらにお手軽です。サバの水煮も合いますよ。
T 早速、試してみます!
Y 是非。そして来年は、盛大なピンチョスパーティを開催しましょう!

1. 揚げない生ハムコロッケ

生ハムコロッケ


【材料/8個分】
生ハム     大4枚  
タイム     8枝
メルバトースト 8枚

ポテトピュレ(メルバトースト1枚につき40g弱)
じゃがいも   240g(中2個)
マスタード   小さじ2
醤油      小さじ1
ワインビネガー 小さじ1
塩       小さじ1/2
きび砂糖    小さじ1/2
オリーブオイル 50g

【作り方】
1 ポテトピュレを作る。じゃがいもは竹串がすっと通るまで茹で、皮をむく。全ての材料をミキサーで混ぜて、ピュレ状にする。
2 生ハム4枚を半分に切り、8枚にする。1枚ずつ広げ、1をのせて包む。
3 2をメルバトーストにのせて、上にタイムを添える。

【POINT 1 生ハムを衣代わりにして“揚げない”】

生ハム
生ハムにポテトピュレをのせ、ふんわりと包む。「ジャガイモに生ハムを混ぜて揚げた“生ハムコロッケ”は、スペインではポピュラーなピンチョスのひとつ。これはそのアレンジで、揚げる手間を省きました。生ハムを衣代わりにすることで、とびきり手軽かつヘルシーに楽しめます」(藤田さん)


2. 柿&マスカルポーネ

ピンチョス


【材料/8個分】
柿       2個
マスカルポーネ 160g
ミント     4枝 
爪楊枝     8本

【作り方】
1 柿は皮をむいて種を取り、8等分に切る。
2 1にマスカルポーネを塗る。2個重ねて爪楊枝で刺し、ミントを添える。

【POINT1 マスカルポーネは厚みをもたせて塗る】

チーズを塗る
美しく仕上げるポイントは、厚みをもたせ、ナイフで表面を平らにすること。「洋ナシやイチゴも、マスカルポーネと相性抜群。甘すぎず、ワインのアテにもぴったりです」(藤田さん)


3. イワシのマリネ&アボカドとキュウリのクベッティ

イワシマリネ


【材料/8個分】
刺身用イワシ       半身8枚(4尾)
アボカド         1個(約100g)
キュウリ         1本(約100g)
殻を取り除いたピスタチオ 10g
塩            2つまみ
メルバトースト      8枚
イタリアンパセリ     4枝
A
酢            50ml
塩            小さじ1/2

【作り方】
1 イワシは一口大に切り、平らな容器に並べる。Aをボウルに入れて、塩が溶けるまで混ぜる。 
2 イワシ全体にAをスプーンでかけて、30分置く。
3 キュウリは1cm角に切り、30秒ほど茹でて青臭さを取る。ピスタチオは荒く刻む。アボカドは皮と種を取り除き、1cm角に切る。
4 ボウルに3と塩2つまみを入れて、スプーンで混ぜ合わせる。
5 メルバトーストに4をのせ、その上に2のイワシをのせる。イタリアンパセリを添えて完成。

【POINT1キュウリは茹でてから、アボカドとピスタチオと混ぜ合わせる】

アボカド
塩が全体になじむよう、ボウルでしっかりと混ぜ合わせる。「料理名の“クベッティ”は、イタリア語でさいの目切りを意味します。重要なのが、キュウリを茹でる工程。生のまま使うと独特の青臭さが際立ってしまうので、少々面倒ですが、省かずに!」(藤田さん)


4. 根菜のミルフィーユ

根菜のミルフィーユ


【材料/8個分】
ニンジン     1本
赤ダイコン    1/2本
ジャガイモ    1個
マヨネーズ    ミルフィーユ1個につき小さじ1/4
オリーブオイル  ミルフィーユ1個につき小さじ1/4
塩        ミルフィーユ1個につき小つまみ1
スプラウト    約16枝

【作り方】
1 ニンジン、赤ダイコンはスライサーで約2mmの厚さにスライスし、竹串がすっと通るまで茹でる。ジャガイモは丸ごと茹でてから皮をむき、スライサーで約2mmの厚さにスライスする。
2 1をすべて、丸型のセルクルで抜く。
3 2を8〜10枚ほど重ねる。一番上にマヨネーズをのせ、オリーブオイルをかけ、塩を振る。串を刺したら、仕上げにスプラウトを添える。

【POINT1 芋は丸ごと茹でてからスライスする】

根菜をスライス
根菜は、種類によって加熱&スライスの順序を変える。「ほとんどの野菜はスライスしてから茹でますが、ジャガイモは形が崩れてしまうんです。ねっとりとした質感の“メークイン”や“インカのめざめ”が、スライスしやすくおすすめです」(藤田さん)


5. カブのムース

カブのムース


【材料/8個分】
カブ             230g(約3個分)
オリーブオイル        10g
塩              小さじ1/4
A
豆乳             220g
塩              小さじ1/4
B
ルカンテンウルトラ(製菓用寒天)4g(同量のゼラチンでも代用可能)
水              30g

【作り方】
1 カブは4等分に切る。ボウルに入れて、オリーブオイルと塩を混ぜ合わせる。200度に予熱したオーブンに入れ、竹串がすっと通るまで約15分加熱する。
2 1とAをミキサーに入れ、なめらかになるまで攪拌する。
3 Bを小鍋で加熱し、沸いたら弱火にする。ゴムベラで混ぜながら1分加熱し、火を止める。
4 3の小鍋に2を入れて混ぜ合わせる。容器に流し入れて、粗熱が取れたら冷蔵庫で約30分冷やして固める。仕上げにオリーブオイル小さじ1/4をかける。

【POINT1 “ルカンテンウルトラ”を使えばふんわり仕上がる】

ルカンテンウルトラ
ルカンテンウルトラ
パウダー状のルカンテンウルトラはしっかり溶かしてから混ぜることで、固めたあとの食感のムラを防げる。「ルカンテンウルトラは、主にムースやプリンなどに使われる製菓用寒天で、ふんわりと固まるのが特徴です。ネット通販で簡単に手に入りますが、同量の粉ゼラチンを代用してもOK」(藤田さん)


【今月のこだわりTOOL:「貝印」のブレッドナイフ】

ブレッドナイフ
「大のパン好きで料理家の友人からいただいたのですが、使ってびっくり! 食パンからバゲットまで、嘘みたいになめらかに切れるんです。最大のポイントはウェーブ状の刃。通常のギザギザしたタイプに比べて、スライス後の断面が格段に美しいんです。また、硬いパンでもスムーズに切れる鋭い小波刃、柔らかいパンに適したゆるやかな大波刃と、異なる形状の刃が1本に。どんなパンも簡単に切れるので、メルバトーストのための薄いスライスも、これを使えば失敗知らず!」(藤田さん)。刃物のブランド「貝印」と人気ベーカリー「365日」のオーナー杉窪章匡氏との共同開発。正式名称は「ブレッドナイフ pas mal WAVECUT(パマル ウェーブカット)」。


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ラグメシ
藤田承紀 / FUJITA YOSHIKI
(プロフィール)
福祉レストラン「らんどね空と海」シェフ。イタリア・トスカーナ地方のレストラン「IL PELLICANO」や、ローマの老舗「AL CEPPO」にて修行。帰国後は「食卓に笑顔を」をモットーに、自然農法、有機農法による野菜作りをしながら活動を開始。野菜料理を得意とし、ビーガンや各種アレルギーに対応した料理教室、ケータリング、レシピ開発も行う。 著書に『野菜のスープ』(主婦と生活社)、『揚げる焼く 野菜のチップス 果実のチップス』(文化出版局)がある。
ラグメシ
タロアウト / TAROUT
(プロフィール)
キャラクターアーティスト。ひとつひとつに愛情あふれるストーリーを設定して誕生させる作品が、国内外から絶大な支持を集める。これまでディオールやフェンディ、ポール・スミス、ナイキなど、名だたるブランドとコラボレート。また、現在『VOGUE GIRL』で大人気連載中の「しいたけ占い」のキャラクターデザインを担当。運動を始めてから健康を意識する中で料理に目覚め、藤田氏とフード&デザインユニット「LUNNY’S VEGGIE」を結成。2017年、「未来の笑顔をシェアする」とコンセプトに活動をスタート。

題字デザイン/タロアウト 撮影/野頭尚子 文/中西彩乃 構成/横山直美(cat)

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