年収2,000万円,職業
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多くの人が憧れる年収2,000万円のラインに到達するのは、給与所得者の0.58%に過ぎません。1,000人のなかで約6人しかいない年収2,000万円を稼ぐのは、いったいどんな職業の人なのでしょうか。定番的な高収入の職業のほか、いまはインターネットを利用して、才能とアイデア次第では素人でも稼げる環境が整っています。この記事では、知られざる年収2,000万円の世界を探りつつ、年収2,000万円を狙える5つの職業を紹介します。

目次

  1. 年収2,000万円稼ぐ人の実態とは
  2. 意外!年収2,000万円にはデメリットもある
  3. (1)年収2,000万円の定番職業は独立コンサルタント
  4. (2)技術力で年収2,000万円を稼ぐシステムアナリスト
  5. (3)やっぱり強い!実力次第で稼げるファンドマネージャー
  6. (4)人気に火が点けば年収2,000万円も可能なYouTuber
  7. (5)漫画家などのクリエイターは、ヒット作が出れば印税で年収2,000万円到達も
    1. 出版の印税
    2. 音楽の印税
  8. 目標があるからこそ働く意欲が湧く

年収2,000万円稼ぐ人の実態とは

はじめに、年収2,000万円稼ぐ人の実態についてみてみましょう。国税庁の「民間給与実態統計調査(平成30年分)」によると、給与所得者に占める年収2,000万円以上の割合は、0.58%となっています。調査の対象になった5,026万4,000人に対して、29万2,000人という狭き門です。

Webサイト「CLABEL」の調べによると、年収2,000万円の人の手取り年収は約1,310万円と示されています。ただし、所得税が約367万円、住民税が約159万円と取られる税金が多いのも事実です。

【参考】国税庁「平成30年分民間給与実態統計調査」(PDF)

意外!年収2,000万円にはデメリットもある

憧れの年収2,000万円ですが、良いことばかりではありません。年収2,000万円を超えると、いくつかのデメリットが発生します。給与所得者は通常年末調整で会社が所得を計算してくれるので、確定申告する必要はありません。しかし、年収が2,000万円を超えた場合は自分で確定申告しなければならなくなり、手間がかかります。

さらに、「総所得金額および山林所得金額の合計額が年2,000万円以上」「保有財産の時価合計が3億円以上」「確定申告義務がある」という3つの条件を満たす方は、税務署に「財産債務調書」を提出する義務が生じます。年収が多くなると国税庁にマークされやすくなるので、正確な申告が必要です。

さらに年収が増えて、年間の合計所得金額が3,000万円を超えると「住宅ローン控除」を受けられなくなるデメリットもあり、セレブも決してバラ色ではないのです。

では、2,000万円を稼ぐ人の具体的な職業をみてみましょう。

(1)年収2,000万円の定番職業は独立コンサルタント

年収2,000万円を稼ぐ定番職業は、独立コンサルタントといえるでしょう。コンサルタントの具体的な仕事は、個人や組織からの依頼を受け、依頼者が抱える課題を自ら持つ経験やノウハウで解決・サポートすること。経営コンサルタント以外にも、人事コンサルタントや営業コンサルタントなど、さまざまな領域にコンサルタントの活躍するフィールドは広がっています。

コンサルタントには、コンサルティングファームに勤務する非独立コンサルタントもいます。コンサルタント業界は“実力主義”の社会としても知られており、特に外資系のファームでその傾向が顕著です。年収は実力に比例するため、ファームに勤務するコンサルタントで年収2,000万円を超えるのはごく一部のようです。

しかし、独立した場合は給料ではなく、事業主として売り上げを伸ばすことができます。いずれにせよ相応の実力は求められることになりますが、独立することで年収2,000万円に到達しやすくなるでしょう。

(2)技術力で年収2,000万円を稼ぐシステムアナリスト

続いての年収2,000万円の職業はIT時代で引っ張りだこのシステムアナリストです。システムアナリストとは、システム開発の最上流工程を担うポジションで、システムの大枠を決める基本構想を企画・構築する職業です。システムを使った情報戦略を顧客に企画提案するため、プレゼンテーション能力が問われます。依頼主をリードし、課題解決の筋道を立てて実行していく点から、システムコンサルタントと呼ばれる場合もあります。

システムアナリストの平均年収は600~1,000万円で、ほかのエンジニア職より高収入といわれています。高度な技術職のため、経験によっては2,000万円以上稼ぐ人もいるようです。

(3)やっぱり強い!実力次第で稼げるファンドマネージャー

3つめの年収2,000万円の職業は、稼いでいるイメージが根強いファンドマネージャーです。株式、債券、為替の各市場で大きなお金を動かす、知識と経験が問われる職業です。このファンドマネージャーの腕次第で投資信託の運用結果が左右されるのですから、資産運用している人には関係の深い職業といえます。

転職支援サイトの「ビズリーチ」で求人票を調べてみると、ファンドマネージャーの報酬は最低でも800万円程度で、最大2,000万円以上を提示する会社も珍しくありません。やはり実績がものをいう世界であるといえるでしょう。なかにはアナリストと兼任の募集もあるので、レポートをまとめる能力も問われます。

ちなみに、経済雑誌「Forbes」が発表している世界長者番付「World’s Billionaires List 2020」では、世界で最も稼ぐファンドマネージャーとして、「ルネサンス・テクノロジー」のジム・シモンズ氏が36位にランクイン。彼の資産額は210億6,000万ドル(約2兆2,072億2,500万円)にのぼります。

さて、ここまでは定番ともいえる高収入の職業ですが、残り2つはいわゆる自由業で2,000万円稼げる職業をご紹介しましょう。

(4)人気に火が点けば年収2,000万円も可能なYouTuber

1971~1983年にかけ、日本テレビ系列で『スター誕生!』という公開収録によるアイドル発掘テレビ番組が放送されていました。オーディションに出場したアイドルの卵たちに、その場で芸能プロダクションが交渉のプラカードを上げるという形式の番組です。山口百恵、森昌子、桜田淳子などの人気アイドルを輩出し、「誰でもスターになれる時代」といわれたのもこの頃でした。

ところが、昨今大流行のYouTuberは『スター誕生!』以上の可能性を秘めているといえます。オーディションもなく、誰でもYouTubeにアップすれば“デビュー”できるからです。

YouTuberの収入源は投稿した動画の再生回数に応じた広告報酬が中心になります。人気YouTuberの中には年収2,000万円以上稼いでいる人が多くいます。再生回数上位のYouTuberになると億単位の年収になるので、夢のある職業といえるでしょう。

やり方を覚えれば誰でも投稿できるので、もしかしたら、2021年はこの記事を読んでいるあなたが人気YouTuberになっているかもしれません。

(5)漫画家などのクリエイターは、ヒット作が出れば印税で年収2,000万円到達も

YouTuberよりはハードルが高いですが、作家、漫画家、作詞・作曲家などのクリエイターは印税収入だけで年収2,000万円に到達する人もいます。出版と音楽では若干印税の仕組みと率が異なりますが、一般的には以下のような計算になります。

出版の印税

出版社によって異なりますが、印税は定価の5~10%といわれています。率に開きがあるのは、確実に売れる人気作家は高く、新人は低く設定されるためです。定価1,000円(税込)、印税10%の契約で100万部のベストセラーになった場合は、1,000円×100万部×10%=1億円の印税収入になります。つまり、同じ条件で20万部売れれば、憧れの年収2,000万円に到達します。

漫画の場合はアニメ化、小説の場合はテレビ化、映画化されることも多く、ベストセラーが出れば印税のほかに版権収入が発生することも期待できます。デビューするには、漫画なら出版社への持ち込み、漫画雑誌主催の漫画賞への応募。作家なら出版社主催の小説賞への応募や、インターネットの小説公開サイトへの出品などの方法があります。

音楽の印税

音楽の印税計算は少し複雑です。音楽業界における印税は「原盤印税」と「著作権印税」の2つがあります。以下は、主にメジャーレーベルを想定した場合の説明です。

原盤印税とは、楽曲の定価の12〜16%程度で設定されている印税です。原盤、つまりマスター音源を複製して販売を行うレーベル会社などが、CDの売り上げに応じて「原盤製作者」と「アーティスト」に印税を支払います。たとえばCDが定価1,000円だとすると、CDが1枚売れたとき、原盤製作者は110〜150円(11〜15%)程度、アーティストは10〜20円(1〜2%)程度の原盤印税を受け取れるようです。

著作権印税は、あらかじめ「著作権使用料」としてCDなどの定価の6%を徴収している日本音楽著作権協会(JASRAC)から、レーベル会社、作詞家・作曲家に再分配される対価のことです。JASRACはレーベル会社などの著作権者に代わって楽曲の著作管理を行う団体で、定価1,000円のCDでは60円がJASRACへと支払われている計算になります。JASRACは楽曲利用者から徴収した著作権使用料から管理費を差し引き、レーベル会社へと再分配します。その分配金のうち50%がレーベル会社、25%が作詞家、同じく25%が作曲家に、といった具合で取り分が決まります。

著作権使用料は、カラオケ店やテレビ番組の放送局、レンタルCDショップなどからもJASRACへと支払われています。加えて、自ら作詞・作曲すればそのぶん受け取れる著作権印税も増えるため、曲のヒット次第ではあるものの年収2,000万円は十分可能な職業といえるでしょう。

目標があるからこそ働く意欲が湧く

いかがでしょうか、年収2,000万円は高いハードルですが、目標があってこそ働く意欲が湧き、起業や転職に挑戦してみようと思えるものです。2021年も引き続きコロナ禍の影響に注視する必要がありますが、年収2,000万円を夢見て一歩でも前へ進むことができれば、有意義な1年になるのではないでしょうか。

※本記事で紹介している職業や年収は一例ですので、参考程度にお考えください。

執筆:丸山優太郎
東京都生まれ。日本大学法学部新聞学科卒業の金融・経済・不動産ライター。おもに金融・不動産メディアで執筆し、市場分析や経済情勢に合わせたトレンド記事を発信している。

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