ガレット


本当のラグジュアリーな食事とは何だろう。

四季折々に旬の食材がとれる日本において、その時に一番美味しいものを食す。それを、自分の手で料理して、大切な人に食べてもらう。食材にこだわり、道具にこだわり、みんなを楽しい気持ちにさせる飯。毎日じゃなく週末だからできる、ちょっとわがままかもしれない“ラグメシ”。

Vol.7は、フランス・ブルターニュ地方の郷土料理、そば粉で作るガレット。ガレットベースさえ作ってしまえば、旬の食材を組み合わせて食事からデザートまで、手軽にフルコースが堪能できます。こだわりのTOOL情報や、タロアウトによるDL可能なレシピPDFもあります。

1. シュガーバターガレット
2. きのこのクリームソースのガレット

きれいに焼けたときの達成感、たまらないですね!

TAROUTとYOSHIKI


TAROUT(以下T)ガレットって、フランスのクレープのような料理ですよね。
YOSHIKI(以下Y)その通り。フランス語で小石を意味する“galeT”が語源で、“円く薄いもの”を指します。発祥の地のブルターニュ地方では小麦が流通する以前、そば粥やそばがきが主食で、そば粥を熱した石の上にこぼしてしまったことから誕生したと言われています。最初は塩味だけで食べていたものに、バターを塗ったり、ハムや卵、チーズをのせたりするようになったとか。
T おもしろいですね。ちなみに、クレープとの違いは何ですか?

Y クレープの誕生はずっと後で、ガレットを食べた後のデザートとして作られるようになったそう。ブルターニュでは「ガレット=そば粉&塩味」、「クレープ=小麦粉&甘味」と呼び分けているようですが、ガレットをデザートにアレンジしている店もたくさんあります。
T なるほど!
Y そして、それこそがガレットの魅力。具材を変えるだけで、食事からデザートまで一気に完成。手軽にフルコースが楽しめるんですよ。
Tただ、そば粉に馴染みがない僕としては、かなり難しそうなイメージです。
Yそば粉は小麦粉と一緒、と考えればハードルがぐんと低くなるのでは。さらに今回は、材料を最小限に抑えました。
T そば粉に砂糖、ベーキングパウダー、塩、豆乳、油……これだけで作れるのですか?
Y はい! ちなみに、豆乳の代わりに牛乳や水を使っても良いですし、砂糖はどんな種類でもOK。そばが苦手、もしくはアレルギーの方は、同量の薄力粉で代用できます。
T そば粉のおすすめはありますか?

ガレット粉


Y 福井の老舗メーカー「カガセイフン」。在来種と無農薬にこだわったそばの実を丁寧に石臼で挽いていて、香りが格段に良いんです。僕はこのそば粉を1パック使って、自家製ガレットミックスを作り置きしています。毎回粉を混ぜる手間が省けて、手軽さがぐんとアップ。水分と油の量をガレットの半分にすれば、そば粉のパンケーキも作れますよ。
T しかも、フライパンで焼くだけという手軽さ。きれいに焼けたときの達成感、たまらないですね! 焼きたてをそのまま食べても、十分に美味しい。

ボウルに入った生地


Y 定番のシュガーバターに季節のフルーツを添えたり、きのこのクリームソースをのせたり。具材で旬を堪能できるのもまた、ガレットの魅力です。折り方も、具材を包むように四方をたたむ四角形が定番ですが、三角形や封筒形、くるくると丸めたシガー形など、バリエーションを楽しんでもいいし。

ガレット
上:シガー、左下:封筒、右下:三角


T シードルを飲みながらの休日ブランチも贅沢だし、具材を数種類作って各自、好きに盛りつけるスタイルも楽しそう。夢が広がります!


1. シュガーバターガレット

シュガーバターガレット


【材料/4名分】
●ガレットベース(28cmのフライパンで8枚分)
A
そば粉       100g
砂糖        10g
ベーキングパウダー 5g
塩         1つまみ
B
豆乳        250g
サラダ油       10g

<その他>
ガレットを焼くためのサラダ油 適宜

●シュガーバターガレット
バター      適量
きび砂糖     適量
塩        適量
季節のフルーツ  適量

【作り方】
1 まずはガレットベース作りから。Aはふるってボウルに入れる。
2 別のボウルにBを入れ、ホイッパーでしっかり混ぜ合わせる。
3 2に1を入れて、もったりとするくらいまでホイッパーで混ぜ合わせる。
4 フライパンを200度(油を入れて煙が立つくらい)に熱する。油を薄く引いたらフライパンを火から離し、3の1/8をおたま(あれば横口のレードルが使いやすい)で注ぎ入れる。おたまの底を使い、生地を丸く広げる。
5 フライパンを火に戻し、中弱火で1分焼く。生地全体に穴(気泡)ができてきたら裏返し、数十秒加熱する。
6 焼きあがったガレットを好みの形(今回は、四方をたたんで四角形)に整形し、皿にのせる。
7 バターを中央にのせ、きび砂糖と塩をふる。お好みでカットしたフルーツを添える。

【POINT 1】生地はもったりとするまで混ぜる

ガレットの生地
粉の塊がなくなり、粘り気が出るくらいもったりとしたら、ミクシング完了の合図。「豆乳の代わりに水や牛乳、サラダ油の代わりに菜種油やオリーブオイル、ベーキングパウダーの代わりに重曹を使っても」(藤田さん)


【POINT 2】生地はフライパンを火から離してから注ぐと、きれいに広がる

ガレットの生地
フライパンは火から離し、鍋敷きやクロスの上に置いた状態で生地を注ぎ入れる。おたまの底で円を描くように薄く広げたら、火に戻す。「火にかけたままだと生地がすぐに焼けてしまい、広がりにくくなります」(藤田さん)


【POINT 3】全体に気泡ができたら、裏返す合図

ガレットを焼いている
ガレットの焼き目
表面全体に気泡が現れ、縁がほんのり色付いたら、フライ返しを使って生地を裏返す。「まずは裏面の一部を見て、写真のような色になっていればベストタイミング。色が薄い場合は、そのままもう少し加熱しましょう」(藤田さん)


2. きのこのクリームソースのガレット

きのこのクリームソースのガレット


【材料/4名分】
ガレット 4枚

●きのこのクリームソース
A
たまねぎ 50g
にんにく    1片
オリーブオイル 大さじ1
B
きのこ     150g
塩       小さじ1/2
水       100ml
C
豆乳 200ml
片栗粉 10g
白味噌 10g
【作り方】
1 にんにくと玉ねぎはみじん切りにし、きのこは粗くきざむ。
2 Cをボウルに入れて混ぜ合わせる。
3 Aをフライパンに入れ、玉ねぎがしんなりするまで中火で加熱する。
4 3にBを加えてフタをし、きのこがプリッとするまで加熱する。
5 4に2を加え、とろみがつくまで加熱する。
6 好みの形にたたんだガレット(今回は二辺をたたんで扇形を形成)を皿にのせ、5を盛り付ける。好みでフレッシュハーブを飾って完成。

【POINT 1】きのこは水を加えて蒸し焼きにすることで、プリッと仕上がる

きのこを炒める
きのこは炒める際に水を加えると、水分を吸いプリッとした仕上がりに。「きのこは油を吸いやすく、吸わせすぎると身がしんなりしてしまう。水分が不必要な油の吸収を抑え、プリッとして食感も良くなりますよ」(藤田さん)


【今月のこだわりTOOL:ニョン】

ニョン
「ガレットの本場フランスで油を引く際に使われる、“ニョン”。パンマット(パン生地を寝かせる際に使う布)を折ってくるくると巻き、タコ糸で留めるだけで、手軽に作れます。もちろんパンマットの代わりに布巾や余り布を使ってもOK。ガレット作りにはもちろん、お好み焼きを作る時にも大活躍しますよ。表面が汚れても、折り目を変えて丸め直せば新品同様に。環境にも良く、何より、自家製油引きってかっこいいですよね(笑)。僕は、フライパンの油汚れを落とすのにも活用しています。油引き用と油汚れ用と二つ用意しておくと良いですね。」


【今月のこだわりTOOL:BONSOYの豆乳】

豆乳
「『BONSOY』とは、カフェ大国・オーストラリア発のブランド。ここの豆乳は限りなく牛乳に近いクリーミーな味わいで、豆乳は苦手だけどこれなら飲める、という声をたくさん聞きます。遺伝子組み換えでない大豆など、厳選された原料のみをしようしているところも高ポイント。料理のほか、コーヒーやスイーツとも相性抜群です。常温で保存できるので、たくさんストックしています」


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ラグメシ
藤田承紀 / FUJITA YOSHIKI
(プロフィール)
福祉レストラン「らんどね空と海」シェフ。イタリア・トスカーナ地方のレストラン「IL PELLICANO」や、ローマの老舗「AL CEPPO」にて修行。帰国後は「食卓に笑顔を」をモットーに、自然農法、有機農法による野菜作りをしながら活動を開始。野菜料理を得意とし、ビーガンや各種アレルギーに対応した料理教室、ケータリング、レシピ開発も行う。 著書に『野菜のスープ』(主婦と生活社)、『揚げる焼く 野菜のチップス 果実のチップス』(文化出版局)がある。
ラグメシ
タロアウト / TAROUT
(プロフィール)
キャラクターアーティスト。ひとつひとつに愛情あふれるストーリーを設定して誕生させる作品が、国内外から絶大な支持を集める。これまでディオールやフェンディ、ポール・スミス、ナイキなど、名だたるブランドとコラボレート。また、現在『VOGUE GIRL』で大人気連載中の「しいたけ占い」のキャラクターデザインを担当。運動を始めてから健康を意識する中で料理に目覚め、藤田氏とフード&デザインユニット「LUNNY’S VEGGIE」を結成。2017年、「未来の笑顔をシェアする」とコンセプトに活動をスタート。

題字デザイン/タロアウト 撮影/野頭尚子 文/中西彩乃 構成/横山直美(cat)

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