確定申告,副業
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2020年度の確定申告の時期が近づいています。今年は新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、あらゆる人々の働き方が変わった年。これを機に「副業」を始めた人も多いのではないでしょうか。本記事では副業を始めた人が知っておきたい、2020年度の確定申告で気をつけるべきポイントを解説します。

在宅時間の増加とともに副業者が増加

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴い、人々の在宅時間は増加しました。インターネットマーケティング支援会社のヴァリューズが2020年8月に実施した調査では、2020年2月ごろと比べ、20歳以上男女の回答者1万3人のうち70%近くが「在宅時間が増えた/やや増えた」と回答しています。

在宅時間の増加に伴い、「副業」に対する意識や行動も変わってきています。2020年7~8月にクラウドソーシングの大手ランサーズが実施した調査では、副業(復業)をしている1,490人の回答者の約3割が、新型コロナウイルス感染拡大以降に「副業を始めた」と回答したという結果が出ています。今回のコロナ禍を機に、自宅で副業を始めた方も少なくないと言えそうです。

そんな新たに副業を始めた方にとって難解なのが、税金についての知識です。「確定申告は必要か」「節税の仕方は?」など、さまざまな疑問も生じていると考えられます。副業で収入を得た場合の具体的な留意点について見ていきましょう。

そのまま所得税を引かれるのはもったいない

本業・副業に関係なく、所得には所得税が課されます。ただ、企業勤めの方の多くは、自分で確定申告をして所得税を納税した経験はおおよそないことでしょう。年末調整の書類を勤務先に提出すれば、あとは勤務先が手続きを行ってくれるため、自身で確定申告をする必要がないからです。

しかし、本業以外の所得、例えば副業で年間20万円以上の所得があった場合などは、自分で確定申告を行わなければなりません。

ここで重要になるのが「所得」の考え方です。

副業によって得た「収入」は「所得」と同義ではありません。所得額は「収入 −(その収入を得るためにかかった)経費」という計算式で決まるため、正当な経費はしっかりと計上し、納税額を抑えるのが賢い方法です。

では、いったいどんなものが経費として認められているのでしょうか。国税庁の資料から代表的なものを紹介します。

  • 旅費交通費:取引先への交通費(電車、バス、タクシー、高速道路料金など)や宿泊費など
  • 通信費:業務で使用する固定電話・携帯電話代、切手代、インターネット回線代など
  • 接待交際費:取引先との打ち合わせのための飲食代やお土産代など
  • 消耗品費:事務用品、パソコン代など(10万円以上の消耗品は減価償却資産となります)
  • 事務所経費:事務所の家賃、光熱水費など(自宅で副業を行う場合、自宅の光熱水費の一部を計上できる場合もあります)
  • 仕入:販売用の商品の購入費用や原材料費など

なお、パートやアルバイトは「給与所得」に該当する可能性が高く、その場合、経費の計上はできません。ここでは本業のほかに、雑所得を目的に副業に取り組むケースを想定しています。また、住民税については所得が20万円以下でも、原則的に市区町村に対して申告が必要になるため、留意してください。

副業分の住民税を「自分で納付(普通徴収)」とする意味

近年、社員の副業を認める企業が増えているものの、まだ就業規則などで副業を禁止している企業も数多く存在しています。また公務員は法律で副業が原則禁止されています。

副業は認められているものの、会社や同僚には知られずに副業をやりたいと考える方もいることでしょう。しかし、副業で所得を得ていた場合、税関係の書類などから会社に副業をしていることが知られてしまうのは決して珍しい話ではありません。

会社に知られてしまうきっかけの1つに「住民税額の通知が本業の勤め先に届いてしまう」ということがあります。これを避けるために「住民税の徴収方法を普通徴収(自分で納付すること)にする策が有効」といわれています。

住民税を普通徴収とするには、確定申告の際に住民税の納付方法を「自分で納付(普通徴収)」とします。これにより、副業分の住民税の納付書を自宅に郵送してもらうのです。

ただし、この方法も確実なわけではありません。基本的に副業は、会社の許可を得て行うようにしましょう。

確定申告の書類作成を支援するサービスを活用する

コロナ禍で収入が減ったことで、止むを得ず副業を始めた方もいるでしょう。そこには、確定申告による納税が伴うことを忘れるわけにはいきません。

確定申告の際は、副業によって得た収入額はもちろん経費も考慮する必要が出てきます。経費として計上できる出費に関しては、領収書やレシートを保管する習慣をつくり、さらには帳簿をつけ始めておくことが望ましいでしょう。

帳簿は決して専門的でむずかしい、、大げさなものではありません。最近は帳簿作成や確定申告の書類作成まで、オンラインで支援してくれるサービスも登場しています。まずは収入と出費を整理し、来年の確定申告に備えておくといいでしょう。

文・J PRIME編集部

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