高級パンプス,フェラガモ
(画像=dw-labs-incorporated/stock.adobe.com)

シューズ、バッグ、アクセサリー、サングラスや香水……。男女問わず、私たちのファッションスタイルの中で、今や確固たる地位を築きあげている“Salvatore Ferragamo(サルヴァトーレ・フェラガモ)”。

この世界的有名ブランドの原点が「女性用シューズ」であったということをご存じでしょうか? とりわけ「パンプス」は、同社が今なお最も得意とするアイテムのひとつ。フェラガモがここまで多くの女性から支持される理由、そしてフェラガモのパンプスの魅力を探ります。

靴づくりのために解剖学を学んだ、サルヴァトーレ・フェラガモ

ブランドの創始者サルヴァトーレ・フェラガモは1898年、イタリアに生まれました。幼少の頃から靴づくりを始め、アメリカに渡って靴のオーダーメイドを手掛ける店舗をオープンすると、短期間のうちに成功をつかみとります。そして、フェラガモがつくる靴は特に映画産業から厚い支持を得たのです。

この成功に飽き足らず、フェラガモは足の健康について理解を深めるために、南カリフォルニア大学で解剖学を学びます。そこで「体重は土踏まずのアーチに垂直にかかる」という事実を発見し、当時としては画期的なシューズを開発するに至るのです。

この発明によりハリウッドで確固たる地位を気づいたフェラガモでしたが、次に目指したのは、オーダーメイド品質のシューズをより多くの顧客に届けることでした。1926年にはイタリアに生産体制を築き、自身も帰国しました。

そしてフィレンツェで、“サルヴァトーレ・フェラガモ”を開業。独創的な新技術を編み出して数々の特許も取得し、1947年にはファッション界のオスカーともいわれる「ニーマン・マーカス賞」を受賞します。キャリア絶頂期の1950年代にはマリリン・モンローやオードリー・ヘップバーンなど数々のハリウッド女優から、エリザベス女王をはじめとした王侯貴族の靴も手掛け、「スターの靴職人」と呼ばれました。

フェラガモの死後、その精神は妻や子供に受け継がれ、今や靴だけでなくトータルコーディネートも提供する、世界的ブランドと変身しています。

「履きやすい」ことが大きな魅力

近年、女性の間でもスニーカー人気が高まってきてはいるものの、パンプスも依然として根強い支持があります。特に、ビジネスパーソンとしてフォーマルな装いが求められる場面では必須のアイテムです。

そんなパンプスの中でも比較的高級な部類に属するフェラガモですが、ファッション性はもちろんのこと、その“履きやすさ”から多くの女性を魅了しています。先にも紹介した通り、フェラガモには足を痛めない靴をつくるという創業者の思いが根底に流れているからです。有名スターをはじめ幅広い世代に愛され、また世界中の貴族やセレブにも選ばれる最大の理由はここにあるといえるでしょう。

足は体の最下部に位置し、心臓から流れてきた血液を上へと押し戻す役割を担うことなどから、“第2の心臓”とも呼ばれます。男性と比べ、むくみや痛みなど足の悩みを抱える女性は多く、それらはストレスの原因にもなりかねません。足に合う靴を履くことは心身の健康に大きな影響を与えることは明らかです。

アイコニックなパンプスの数々

フェラガモが展開するパンプスの中で最も有名で、かつ世代を超えて愛されるモデル、それが「ヴァラ」です。象徴的なデザインとなっている“ヴァラ・リボン”は、多くの方が一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。このモデルは創業者サルヴァトーレ・フェラガモの長女フィアンマ・フェラガモがデザインを手がけ、1978年に誕生して以来、色あせない魅力で女性たちを魅了し続けています。

上品で大人フェミニンな外見はもちろん、ヒールは低く、つま先は丸く。履き心地の良さを追求しています。もちろん、土踏まずのアーチ部分で足をしっかりと支えることで足への負担を軽減する、という同社のコンセプトは健在です。

「ヴァラ」とともに根強い人気を誇るもうひとつのモデル、それが「ヴァリナ」です。およそ3センチのヒールを配するヴァラと比べ、ヒールを1センチとした、いわゆるバレエシューズです。こちらも上品な“ヴァラ・リボン”が特徴的で、カジュアルながらも大人っぽさを兼ね備え、オシャレを一段格上げしてくれるモデルといえます。

ファッション性と快適性を兼ね備えてこそ良い靴

フェラガモの靴づくりには「足を痛めない靴」をつくる、という創業者の強い思いがしっかりと引き継がれています。いくら外見がオシャレな靴でも、足に痛みを抱えながら靴を履くのでは心身ともに悪影響があることは明白です。

少し値は張るかもしれませんが、ファッション性と快適性を兼ね備えた良い靴を履くことで、心身を健やかに保つことができます。日々の生活に豊かさを添えてくれることを考えると、手に入れてみる価値は十分にあるのではないでしょうか。

文・J PRIME編集部

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