冷製パスタ,ブルスケッタ

本当のラグジュアリーな食事とは何だろう。 四季折々に旬の食材がとれる日本において、その時に一番おいしいものを食す。それを、自分の手で料理して、大切な人に食べてもらう。食材にこだわり、道具にこだわり、みんなを楽しい気持ちにさせる飯。毎日じゃなく週末だからできる、ちょっとわがままかもしれない“ラグメシ”。

Vol.5は、夏の野菜&フルーツをたっぷりと使った冷製パスタとブルスケッタ。加熱しないパスタソースや、隠し味の甘酒、バゲットのトースト方法などなど。自宅で手軽にお店の味を再現できる、目から鱗のアレンジは必見です。こだわりのTOOL情報や、タロアウトによるDL可能なレシピPDFもあります。

1. ミニトマトと桃の冷製パスタ
2. 茄子とミントのブルスケッタ

ほんの少しの甘酒でトマトピューレが本格パスタソースに!?

笑顔で会話するTAROUTとYOSHIKI

YOSHIKI(以下Y)毎日、暑い日が続きますね。ということで、さっぱりと食べられる冷製イタリアン2品をチョイスしてみました。
TAROUT(以下T)トマトに桃、ナスにミント。今回の食材の組み合わせも新鮮ですね。
Y しかも今回は時間をかけず手軽に、お店の味を実現できる“ひと技”をたくさん盛り込みました。まず、パスタのポイントひとつめが桃を合わせることです。
T パスタに甘いフルーツって、最近よくありますが、自分で作るには少し抵抗があります。

桃,トマト

Y そんな方にまず試して欲しいのが、フルーツと相性の良いトマトとの組み合わせ。また、料理にフルーツを使うときは、完熟の一歩手前の状態を選ぶことが重要。糖度が高すぎると、デザートのようになってしまうんです。桃は少し硬めのほうが、食感も楽しめますよ。
T 熟した桃しかない場合は、どうしたらいいですか?
Y レモンの絞り汁をさっと絞ればOK。酸味が加わり、さっぱりとした味わいになります。
T なるほど。
Y 次は、パスタの肝となるトマトソースです。
T 甘酒を使うんですか?
Y まさに、甘酒がふたつめのポイント。店ではトマトピューレの酸味をやわらげるために玉ねぎを使うのですが、バジルやニンニクと炒めてから煮込み、それを裏ごしして……と、とても手がかかるんです。家でそれをするのは面倒ですよね?
T 間違いなく外食を選びますね(笑)
Y そこで、本来は玉ねぎから出る甘みの代わりに甘酒を使います。単純に砂糖を使うレシピもあるようですが、よりまろやかで、ぐんと本格的な味に仕上がりますよ。火を加えないので手軽だし、加熱によって失われてしまうトマト本来の風味もしっかり残ります。 Tすごい、良いこと尽くしですね!
Y 甘酒はいろいろな種類がありますが、おすすめは濃縮タイプ。麹の粒は食感を妨げるので、ハンディブレンダーなどで滑らかにしましょう。

ピューレ

T火を加えずに混ぜるだけで、トマトソースがこんなにまろやかな味わいになるとは。驚きました。
Y パスタは本日、“ラグメシ”らしくリッチに、北イタリア産パスタの最高峰とも言われる「フェリチェッティ」社のものを用意しました。
T スパゲッティ以上の太さですね。冷製パスタといえば、細いカペッリーニが定番だと思っていました。
Y パスタはお好みのものでOK。個人的に、太麺のほうがより粉の風味を感じられ、食感も良いので好みなんです。ちなみに冷製パスタは茹でた麺を氷水で締めるので、アルデンテだと硬くなりすぎてしまいます。指定の分数よりも長めに茹でることを忘れずに! カペッリーニなら+1分、スパゲッティやそれより太い麺の場合は+2〜3分が目安です。
T カペッリーニだと少しもの足りなく感じることもあって。家でのひと皿なら、もっちりとした太い麺は食べ応えがあっていいですね。
Y ですよね! そんなパスタの前菜にもってこいなのが、もう一品のブルスケッタ。店の味に仕上げるコツは、ミントの葉を使った風味付けと、バゲットをホールで焼くことの2点です。
T 茄子とミントを炒めるって、新鮮ですね。
Y さまざまなハーブと合う茄子ですが、ミントやバジルなど、シソ科の植物と特に相性が良いんです。炒めることでミント感がやわらぎ、ほどよい爽やかさが口の中に広がります。

ニンニク.オリーブオイル

T にんにくをたっぷり使いますね。
Y ブルスケッタは通常、生のにんにくをパンにすり込むのですが、これもなかなか面倒。にんにくとオリーブオイルで茄子を炒めれば、この作業を省けます。
T バゲットはなぜ、ホールの状態で焼くのですか?

フランスパン

Y 生地の水分が保たれ、ふっくらと焼きあがるからです。霧吹きなどで表面に水分を加えてから焼けば、より一層、ふっくら&もっちりとした口当たりになりますよ。2cmほどの厚みでスライスすると、パンと具材のバランスがベスト!
T ミントのアクセントが、良い仕事をしていますね。ガーリックオイルが染み込んだパンもたまりません。
Y 今回のトマトソースや茄子のように、冷やして提供する料理は、事前に準備しておけるという点でも便利。忙しい日の来客にはもちろん、料理初心者の方でも安心ですよ。
T 野菜がたっぷり摂れるし、夏バテで食欲がないときにも重宝しそうです!

1. ミニトマトと桃の冷製パスタ

ミニトマトと桃の冷製パスタ

【材料/2名分】
好みのパスタ  150g
桃       1個
A
ミニトマト   1パック(約150g)
トマトピューレ 200ml
オリーブオイル 50ml
塩       小さじ3/4
にんにく    1/2片
甘酒      小さじ1
バジルの葉   4枚

【作り方】
1 ミニトマトはへたを取り、1/4に切る。にんにくは包丁の腹で潰す。
2 密封できるプラスチック容器にAを入れる。容器ごと振り、よく混ぜ合わせて乳化させ、冷蔵庫で冷やす。
3 鍋に湯を沸かし、水量の1%ほどの塩を入れ、パスタを茹でる。ザルにあげ、流水で荒熱をとってから、麺を氷水につける。再びザルにあげ、手のつけ根で押しつぶすようにして、水気をしっかり切る。
4 ②の容器に3を入れてよく混ぜ合わせ、塩気が足りなければ少しずつ加えて調味する。
5 素早く桃の皮とタネを取り、一口大に切る。パスタを皿に盛り、仕上げに桃を載せる。

【POINT 1】密封容器で攪拌するだけで本格パスタソース!?

密閉容器,トマト
密閉容器,トマト
密封できる容器にパスタソースの材料を入れ、素早く上下に振り乳化させるだけ。「とろみがつき、全体が白っぽくなったら完成。そのまま冷蔵庫へ。ジッパー付きプラスチックバッグでも代用できます。もちろん、ボウルに材料を入れ、泡立て器で攪拌してもOK」(藤田さん)


【POINT 2】パスタはしっかり水切りすることが大切。

パスタ,水切り
手の平の付け根でギュッと圧し潰すようにして、水気がなくなるまで繰り返す。「氷水でしっかり締めたパスタは、そう簡単にはちぎれません。躊躇せず、思い切り力を入れてください」(藤田さん)


2.茄子とミントのブルスケッタ

茄子とミントのブルスケッタ

【材料/2名分】
バケット     8cm(4切れ分)
A
にんにく     1片
オリーブオイル  大さじ2
好みのハーブ   適宜
B
茄子       2個(200g)
塩        小さじ1/4

【作り方】
1 茄子はヘタを取り、2cm角に切る。ハーブとニンニクはみじん切りにする。
2 フライパンにAを入れ、にんにくがほんのり色づくまで、中弱火で加熱する。
3 ②にBを加えてフタをし、時々混ぜながら炒める。茄子がしんなりと柔らかくなったらフライパンから取り出し、粗熱を取ってから冷蔵庫で冷やす。
4 バゲットをホールの状態でトーストする。厚さ2cm程度にスライスし、③をのせる。

【POINT1】茄子の茎は付け根ギリギリで切り落とす。

ナス調理
硬い茎の付け根を切り落とし、花びらのように広がる「がく」は手で剥く。「がくから切り落とす人が多いのですが、茄子は茎の付け根まで美味しく食べられるんですよ」(藤田さん)


【POINT2】茄子の身がくたっとするまで焼く。

ナス,調理
オイルの泡が細かくなり、身が崩れない程度にくたっと柔らかくなったら完成。「茄子は火が通ると、吸収したオイルを徐々に放出します。足りないかも、と感じても、途中でオイルを足さないように」(藤田さん)


【今月のこだわりTOOL:イタリア最高峰ブランドのパスタ】

パスタ,フェリチェッティ
今回使用したパスタは、イタリア北部のトレンティーノ=アルト・アディジェ州で、1908年に創業した「フェリチェッティ」社のもの。小麦産地、製粉地ともにイタリアの小麦粉のみを使用し、なかでも高級シリーズ「モノグラーノ」は厳選された単一品種の小麦粉を使っている。日本でもネット通販などで購入可能。「使用する粉や水はもちろん、製法や保存方法までこだわり抜かれた麺は、文句なしに美味しい。食感も風味も格段に良いので、是非、試してみてください。メーカーにもよりますが、イタリア南部のパスタはもっちりとした弾力があり、北部のものはつるりとした喉越しの良さが特徴。本場のパスタを調理する際に気をつけたいのが、茹で時間。イタリアでは、硬めが好きな人が多いのと、茹でた麺を混ぜ合わせながらパスタソースを乳化させるので、麺がのびないように、かなり硬く茹で上げるんです。輸入もののパスタは表記された分数よりも1〜2分ほど長く茹でると、日本人の口に合う硬さになるはずですよ」


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ラグメシ
藤田承紀 / FUJITA YOSHIKI
(プロフィール)
福祉レストラン「らんどね空と海」シェフ。イタリア・トスカーナ地方のレストラン「IL PELLICANO」や、ローマの老舗「AL CEPPO」にて修行。帰国後は「食卓に笑顔を」をモットーに、自然農法、有機農法による野菜作りをしながら活動を開始。野菜料理を得意とし、ビーガンや各種アレルギーに対応した料理教室、ケータリング、レシピ開発も行う。 著書に『野菜のスープ』(主婦と生活社)、『揚げる焼く 野菜のチップス 果実のチップス』(文化出版局)がある。
ラグメシ
タロアウト / TAROUT
(プロフィール)
キャラクターアーティスト。ひとつひとつに愛情あふれるストーリーを設定して誕生させる作品が、国内外から絶大な支持を集める。これまでディオールやフェンディ、ポール・スミス、ナイキなど、名だたるブランドとコラボレート。また、現在『VOGUE GIRL』で大人気連載中の「しいたけ占い」のキャラクターデザインを担当。運動を始めてから健康を意識する中で料理に目覚め、藤田氏とフード&デザインユニット「LUNNY’S VEGGIE」を結成。2017年、「未来の笑顔をシェアする」とコンセプトに活動をスタート。

題字デザイン/タロアウト 撮影/野頭尚子 文/中西彩乃 構成/横山直美(cat)

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