金属のような陶器の衝撃 安藤雅信の銀彩ピューター皿

うつわはおもに料理のためのものですが、作家が作るそれには暮らし方や社会の捉え方まで変えてくれるほどの思想があります。それを知ることはアートに心動かされる感覚ともよく似ていて、かかわることで自分の中の何かが変わるような体験。そんなうつわの「名作」をたどる連載の第3話は、安藤雅信さんの銀彩ピューター皿。

作り手&使い手の実感が生む新世紀のうつわのさきがけ

個人作家が普段使いのうつわを積極的に作り、制作の柱にすることは、この30年ほどの短い期間に起きた出来事(*1)。それは、変わりゆく食生活や生活様式の中で生じる「あったらいいな」を、作り手たちが同時多発的に形にしてきた歴史でもあります。陶作家の安藤雅信さんの制作歴は38年。作家による日常のうつわの草創期にあたる90年初頭からうつわを作り始め、「あったらいいな」のヒントを……、