クローンエージェント,自分
(画像=Jirsak/Shutterstock.com)

誰にとっても1日は24時間と決まっています。多忙な人は、自分がもう1人ほしいと思うこともあるでしょう。いま人工知能(AI)の進化により、コンピュータ上ではありますが、もう1人の自分といえる「クローンエージェント」が誕生しようとしています。このクローンエージェントは、私たちの暮らしをどう変えていくのでしょうか。

自分以上に自分らしいコンピュータ上の自分「クローンエージェント」

クローンエージェントとは、自分のクローンのような人工知能を活用する個人向けサービスです。AIの情報処理能力を生かすことで、人間のライフスタイルを豊かにするのが狙いです。

自分以上に自分らしいコンピュータ上のクローンエージェントを誕生するためには、下記の3つのステップを経ることになります。クローンエージェントは、入力されたデータをもとに学習することで、ユーザーの行動、欲求、感情を推測し、当人のような判断ができるようになっていきます。

  • ステップ1:自分の体験や行動、感情の変化をデータとしてコンピュータにインプットする
  • ステップ2:クローンエージェントが社会情勢をはじめとするインターネット上のさまざまな情報とプライベートの資産状況、住宅状況、家族の状況などを常時モニタリングする
  • ステップ3:最新のテクノロジーが可能とした携帯用ツールからクローンエージェントが本人の行動データを収集する

クローンエージェントのサービスを提供する企業

クローンエージェントのサービスを提供する企業としては、すでに膨大な個人情報を保有しているGoogleやFacebook、Amazonなどが想定されています。

検索エンジンの画面に、過去に購入を検討した商品や類似した商品が表示されていることに気づくことがあるでしょう。すでに、パソコンやスマホを操作してインターネット上で行ったユーザーのアクションは、記録されて、検索エンジンによってユーザーのリクエストの有無にかかわらず利用されているのです。

ただし、クローンエージェントは、検索履歴とは比べ物にならないほど膨大な個人に関する情報を運営会社に提供します。詳細な個人情報を、世界的な規模のインターネットサービスであるGoogleやFacebook、Amazonなどに提供することに疑問に感じるユーザーが存在することから、新たな解決策を提案するベンチャー企業が大きく成長していく可能性もあります。ビジネスの視点からもおもしろい分野として捉えることができるでしょう。

クローンエージェントは、変化を察知し、アラートを出し、アドバイスしてくれる

AIであるクローンエージェントは、自分を超える膨大な情報をモニタリングしながら、自分に最適なアドバイスやリコメンドをしてくれます。例えば、クローンエージェントは下記のようなアクションを起こします。

  • ユーザーが欲しがるであろう商品を、ユーザーが知らないサイトで見つけ出してリコメンドする
  • ユーザーであれば対策を考えるであろうさまざまなリスクを、膨大な情報から感知しアラートを発信する
  • ユーザーが選択するであろう対応策の依頼先などをアドバイスする

さまざまなサービスの登場が将来見えてくる

クローンエージェントは、将来的にさまざまなサービスを自分に代わって実行できるようになるでしょう。

コンピュータは、人間より情報収集の量が多く、処理のスピードも速いので、タイムリーに情報をキャッチし、人間の永遠のテーマであった「時間がないからできなかった」という後悔がおこる可能性を減らします。

例えば、下記のような情報をクローンエージェントは集めてくれるでしょう。

  • 健康管理に必要な情報
  • 災害や交通など安全確保のための情報
  • ビジネスやプライベートでコミュニケーションを高める情報
  • スキルアップや自己啓発に必要な学習情報
  • 子どもや高齢の親の状況把握
  • お得なクーポンやサービスの利用

クローンエージェントは、個人の生活の質を高める情報を24時間収集するだけでなく、個人の行動や考え方に沿ったかたちで選別して、ソリューションをプラスしてユーザーに伝えます。

たとえば、ユーザーが提案されたソリューションを選択した場合、必要な商品のインターネットでの注文や、各種手続き、連絡などをクローンエージェントに代行させることもできるようになります。

映画で観たような世界が現実化される日が近いかもしれない

SF映画の中では、相棒のコンピュータが迫りくる危険を主人公に伝えたり、現在の状況をアナウンスするシーンがたびたび登場します。クローンエージェントの進化は、映画の中の世界を現実のものとするでしょう。映画で観た夢の世界が、現実となる日も近いかもしれません。

文・J PRIME編集部

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