ラグメシ

本当のラグジュアリーな食事とは何だろう。
四季折々に旬の食材がとれる日本において、その時に一番美味しいものを食す。それを、自分の手で料理して、大切な人に食べてもらう。
食材にこだわり、道具にこだわり、みんなを楽しい気持ちにさせる飯。毎日じゃなく週末だからできる、ちょっとわがままかもしれない“ラグメシ”。

vol.1は春を存分に楽しめるレシピです。こだわりポイントやこだわりツールもご紹介。
タロアウトによるDL可能なレシピPDFもあります。

1. 苺、春トマト、ブッラータのマリネ
2. たっぷり菜の花&鶏肉のカリカリソテー

「トマトの旬は、夏じゃなくて春なんです」

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TAROUT(以下T)苺と菜の花。春ならではですね。
YOSHIKI(以下Y)じつは、トマトも春野菜なんですよ。
Tてっきり、夏野菜だと思っていました。

Yトマトは多湿高温の環境に弱い植物。そのため、夏に穫れるものは水分過多で食感が悪く、甘みも少ないんですよ。トマトがもっとも美味しい本当の旬は、雨量の少ない3〜5月。
T知らなかった…。ミニトマトを選んだのにも、理由があるの?
Yおっ、いい質問ですね(笑)。ミニトマトは生育期間が短く、通常のトマトよりも育てやすいのが特徴。品質が安定しているので、サラダやマリネなど、フレッシュな味を楽しみたいときにはミニトマトをお勧めします。
Tなるほど。苺はやはり、糖度が高いものを使うべきかな?
Y苺は、酸味の強い小粒のものがベスト。糖度が高いものにクリーミィなブッラータを合わせると、スイーツのような味わいになってしまうんです。
T前菜としては、重いということですね。
Yその通りです。また、ヘタを取る際に実の白い部分を切り落としてしまうと、ほどよい酸味が失われてしまう。苺はミニトマトほどの小粒ならば、ヘタは柔らかく苦味も少ないので、そのまま食べられます。緑が入れば、料理の色味も華やかですよ。
Tたしかに、まったく気にならなかったです!
Y仕上げにのせるブッラータは、常温に戻しておくことが重要です。じつはイタリアでは、チーズは常温で食べるもの。チーズに含まれるミルクの甘みを、しっかりと感じられるんです。
T華やかな前菜に対し、もう一品は万能な鶏もも肉が主役。カリカリとした皮の食感が、たまらないですね。
Y皮をカリカリに焼くコツは、重しを乗せるだけ。皮がうまく焼けないからと、唐揚げ用などのサイズを買う方が多いようですが、鶏肉はとくに、大きなブロックで焼くほうが断然、ジューシーで美味しい!
T菜の花とも相性抜群でした。
Yシンプルな味付けなので、たっぷり1束ペロりと完食できるはず。旬野菜は、季節ごとに体が不足しがちな栄養素を豊富に含んでいるので、たくさん食べてくださいね。
T新鮮で、美味しく、身体にもいい。季節の素材を食べるって、すべての面で理に適っているんですね。

1.苺、春トマト、ブッラータのマリネ

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【材料/4名分】
苺       1/2パック(約150g)
ミニトマト   1パック(約150g)
ブッラータ   1個
塩       小さじ1/4
オリーブオイル 小さじ1

【作り方】
1 ブッラータは常温に戻しておく。
2 苺はヘタごと、トマトはヘタを取り、半分に切る。
3 苺とトマトを皿に盛り、上にブッラータをのせる。ブッラータはナイフで袋を開き、全体に広げる。
4 塩とオリーブオイルをかける。

【POINT 1】トマトは切る方向で水っぽさが異なる。

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トマトは、横から見てハートのような形になっている方向を探す。ハートの窪みに沿って種の部屋を区切る壁があるので、この窪みの部分を目安にカットすれば、表面にこの壁が残り(写真右下)、種の流出を抑えられる。「マリネが水っぽくならないので、ぜひ試してみてください」(藤田さん)

【POINT 2】モッツァレラよりブッラータでごちそう感アップ。

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ブッラータとは、モッツァレラチーズを巾着状にした中に、とろっとしたモッツァレラチーズと生クリームを包み込んだフレッシュチーズ。
「切り込みを入れた瞬間に中からクリームが溢れ出し、目でも楽しめるところが高ポイント。デイリーに作るならば、モッツァレラチーズを代用しても。ちなみにモッツァレラの語源である“モッツァーレ”は、“引きちぎる”という意味。モッツァレラの繊維に沿って、手で細かくちぎると、食感も見た目もプロっぽく仕上がります」(藤田さん)

2 . たっぷり菜の花&鶏肉のカリカリソテー

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【材料(4名分)】
鶏もも肉    2枚
塩       小さじ1
オリーブオイル 小さじ2
菜の花     1束(200g)
塩       小さじ1/4
オリーブオイル 小さじ1

【作り方】
1 鶏もも肉に塩を擦り込み、オリーブオイルをまぶす。皮目を下にしてフライパンに置き、その上に重しを乗せて中火で10分加熱する。こんがり焼き目がつき7割ほど焼けたら、重しを外し、裏返す。重しを乗せずに、さらに弱火で3分加熱する。
2 手でちぎった菜の花に塩とオリーブオイルをまぶし、別のフライパンに入れ、蓋をして中火で加熱する。菜の花がしんなりとするまで、時々混ぜながら炒める。

【POINT 1】菜の花は手でちぎると、フレッシュな部分がわかりやすい

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菜の花の茎は成長するほど根元から硬くなり、風味も食感も悪くなる。「根元から探っていくとポキッと折れる部分があり、そこから上がおいしく食べられる部分。本来は店に並ばないような、成長しすぎた菜の花も最近はよく見かけるので注意して」(藤田さん)

【POINT 2】鶏肉は重石を乗せて焼くと、皮全体がカリカリに

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重しの重みで、皮をしっかりと広げるのがポイント。皮全体がフライパンに密着することで均一に火が通り、カリカリに焼きあがる。重石がなければ、水を入れたヤカン、鉄鍋の蓋などを代用して。「じつはこれ、イタリアンで定番のメニュー“ディアボラ風”の由来にもなっているテクニック。ディアボラとはイタリア語で“悪魔のような”という意味。鶏の皮を広げた様子が、羽を広げた悪魔のように見えたことから名付けられたそうです」(藤田さん)

【今月のこだわりTOOL;粒の異なる“塩”の使い分け】

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種類や産地によってサイズや色味、風味が異なる塩。食材によって相性が違い、うまく組み合わせることで、食材の味がより引き立ちます。まずは、塩のサイズごとに、相性の良い食材を知りましょう」(藤田さん)

  • 大粒…肉料理などの仕上げに
    大粒の塩は料理を食べる際のアクセントとして。特に肉は、噛みしめるほどに味の相乗効果が生まれ相性抜群。
  • 中粒…果物
    辛みが強すぎず、ほんのり食感が残る中粒の塩が、果物の甘みをひき出します。
  • 小粒…野菜、肉の下味
    粒が小さい塩は存在感が強く溶けやすいので、肉の下味をつけるのに向いている。

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ラグメシ
藤田承紀 / FUJITA YOSHIKI
(プロフィール)
福祉レストラン「らんどね空と海」シェフ。イタリア・トスカーナ地方のレストラン「IL PELLICANO」や、ローマの老舗「AL CEPPO」にて修行。帰国後は「食卓に笑顔を」をモットーに、自然農法、有機農法による野菜作りをしながら活動を開始。野菜料理を得意とし、ビーガンや各種アレルギーに対応した料理教室、ケータリング、レシピ開発も行う。 著書に『野菜のスープ』(主婦と生活社)、『揚げる焼く 野菜のチップス 果実のチップス』(文化出版局)がある。
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タロアウト / TAROUT
(プロフィール)
キャラクターアーティスト。ひとつひとつに愛情あふれるストーリーを設定して誕生させる作品が、国内外から絶大な支持を集める。これまでディオールやフェンディ、ポール・スミス、ナイキなど、名だたるブランドとコラボレート。また、現在『VOGUE GIRL』で大人気連載中の「しいたけ占い」のキャラクターデザインを担当。運動を始めてから健康を意識する中で料理に目覚め、藤田氏とフード&デザインユニット「LUNNY’S VEGGIE」を結成。2017年、「未来の笑顔をシェアする」とコンセプトに活動をスタート。

題字デザイン/タロアウト 撮影/野頭尚子 文/中西彩乃 構成/横山直美(cat)

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