IR,カジノ,統合型リゾート
(画像=Benny Marty / Shutterstock.com)

実現すれば、経済効果7兆円以上とも試算される「日本のIRマーケット」。現在は、IRができる候補地の名が挙がっている段階ですが、今後、本格的な絞り込みが行われます。「有力候補地はどこか」それに伴い「IR関連の投資をどう考えるべきか」を解説します。

日本のIR(カジノ)の大きな方向性は?

2018年7月に成立した「カジノを含む統合型リゾート(IR)実施法案」(通称、カジノ法案)。カジノを含む統合型リゾート(IR)とは、カジノを中心に、ホテル、劇場、商業施設、国際会議場などが一体化した施設のこと。施設面積に占めるカジノの割合はわずかな一方、売上の大半をカジノが占めるのが一般的です。施設全体で集客し、カジノでお金を落としてもらう仕組みがIRと言えます。

カジノ法案には、ギャンブル依存症対策が盛り込まれました。たとえば、日本人の入場回数を週3回以内(月10回以内)、1日6,000円の入場料などが設定されています。合わせて、IRの施設数は当面全国3カ所までと決められ、誘致合戦がヒートアップしています。

IR(カジノ)の有力候補地と言われる7区域

政府IR推進室の調査によれば、2018年11月時点で、IR区域整備計画に「申請を検討する」あるいは「申請を予定する」と回答した有力な都道府県・政令市は次の通りです。事実上、この申請を表明している区域がIR誘致の可能性が高いと言えます。

大阪府市
和歌山県
長崎県
北海道
千葉市
東京都
横浜市

中でも最有力と言われるのが、大阪市内の人口島である夢洲エリア。2019年1月には、カジノ大手のメルコリゾーツ&エンターテインメント(香港)が、総事業費約1兆円規模の構想を発表しています。

大阪への誘致の決め手としては、2025年に開催される大阪万博との相乗効果が見込まれること、約70ヘクタールに及ぶIR専用の敷地があること、インバウンド集客が好調なことが挙げられます。

横浜や和歌山の状況は?沖縄はなぜ候補地から外れた?

大阪以外の有力候補地としては、横浜市もよく名を挙げられます。メルコリゾーツ&エンターテインメントのホー会長も「関東圏では横浜が中心」とインタビューで回答しています。その一方で、地元経済界に反対勢力がいることから、横浜市は「白紙状態にある」と産経新聞(2018年12月21日付)が報じています。

このような経済界や政治の調整もIR誘致では鍵を握っています。たとえば、和歌山県では2018年11月の知事選でIR誘致が争点のひとつに。IR誘致推進派の現職が勝利し、誘致に前向きな姿勢を鮮明にしました。対極的に、有力候補地だった沖縄は知事選で誘致反対派が勝利。沖縄のIR誘致は遠のいたと言われます。

IR(カジノ)の有力候補地に不動産投資するなら……

カジノは経済効果が大きいことから、誘致したエリアの不動産に投資したいという方もいるでしょう。しかし前項で見てきたように、有力候補地と言われていても、首長の意向や水面下の調整次第で状況は一変します。そのため、慎重に判断する必要があります。

誘致決定に先駆けて投資したいなら、最有力の大阪が安全でしょう。万が一、誘致に失敗しても大阪万博などの好材料があるため、影響を最小限に抑えられると考えられます。

IR(カジノ)の参戦企業の株式に投資するなら……

候補地選定が具体化する中で、「日本のIRマーケット」でイニシアティブを握ろうと企業間の激しい競争も始まっています。グローバル企業では、カジノ分野で豊富なノウハウを持つシザーズ・エンターテインメント、メルコリゾーツ&エンターテインメント、MGMリゾーツ・インターナショナルなどが意欲を見せています。

国内勢では、パチンコメーカー、ゲーム機メーカー、建設会社、エンターテインメント企業などが進出予定。名が挙がる企業の株式に投資するのも一案ですが、どの企業がどれくらいの利益を得られるか未知数です。

現時点では、信頼性のある専門メディアや、経済メディアなどの確実な情報をもとに “勇み足にならないよう”投資判断をすることが重要な局面と言えるでしょう。

文・J PRIME編集部

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