コールドプレス製法,オリーブオイル
(画像=DUSAN ZIDAR/Shutterstock.com)

「コールドプレス製法」という言葉を聞いたことはありますか? 知っているという方は、おそらくこの製法によるジュースを見かけたのではないでしょうか。これまでジュースを作る際のジューサーは、遠心分離式や高速式のものが主流でした。これだと刃が高速で回転するため、摩擦熱が発生して、せっかくの食材の栄養素が失われがちでした。

一方、コールドプレスジュースは、刃が低速に回転するスロージューサーを使用して、文字通りコールド(低温)でプレス(圧搾)したジュースです。食物繊維は取り除かれるため、抽出されるのは果汁のみ。胃腸への負担が少なく、栄養の吸収率も高くなります。

コールドプレスジュースとスムージーの違い

体に良いジュースといえばスムージーも人気ですが、コールドプレス製法のジュースとはどう違うのでしょうか。スムージーは野菜やくだものを丸ごとミキサーにかけるため、食物繊維を摂ることができ、満腹感もあります。ただし、高速回転式のミキサーを使うため熱が発生し、やはり栄養素が壊れやすいという欠点があります。それぞれにメリット・デメリットがあるので、自分の体質や嗜好で使い分けましょう。

コールドプレスジュースは、食材のエキスのみを抽出するため、どうしても価格が高くなりがち。まずは専門店やカフェなどで試してみて、「体調がよくなった」「美味しいから自宅でも飲みたい!」となったら、自家製に移行してみてはいかがでしょうか。専用のミキサーなかでもおすすめは「ヒューロム」のジューサー。ヒューロムはジューサーに特化したメーカーで、ラインアップも豊富。専用ジューサーは比較的サイズの大きなものが多い中、ヒューロムには幅18センチのコンパクトサイズのものもあります。

オリーブオイルでもコールドプレス

コールドプレスといえば、オリーブオイルでもよく聞きます。オリーブオイルはオリーブの果実を絞って作るもの。オリーブオイルの製法には、機械圧搾法、遠心分離方式、溶剤抽出法などがありますが、「コールドプレス」と表示できるのは、出荷地域によって異なりますが、27度以下で油分を抽出している製品のみとされています。現在では機械化されてはいますが、原理としてはかつて石臼でオリーブの実を挽いていたころと同じものと考えられるでしょう。

機械圧搾法の場合、原理はコールドプレスと同じですが、温度の規定はありません。遠心分離法は果肉を細かく砕いてから高速回転機に入れ、油分だけを飛ばして作る製法ですが、どうしても熱が発生してしまいます。溶剤抽出法は化学溶剤を用いて油を抽出した後、高温に熱して不要な物質を取り除くもので、油分の9割以上を絞ることができます。一方コールドプレスでは6〜7割しか抽出できませんが、オリーブオイルは熱に弱く、高温になると香りや鮮度が落ちてしまいます。だからこそ非効率であることを承知のうえで、あえてコールドプレスにこだわる製造元もあるのです。

日本規格に落とし穴、オリーブオイルは国際規格を参考に

オリーブオイルは、美味しいというだけでなく、抗酸化作用がある、便秘改善や高血圧予防にいいといったことから注目されています。せっかく健康のために摂取するなら、最上級とされるエクストラバージンオリーブオイルを選びましょう。

エクストラバージンオリーブオイルは、もちろんコールドプレス製法で作られています。加えて「収穫して24時間以内に搾油したものであること」「酸度が0.1以上、0.8%以下であること」といったIOC(国際オリーブオイル理事会)によって定められた国際規格があります。

しかし、日本はこれに加盟しおらず、JAS(日本農林規格)の基準で区分しているため、これらの基準を満たしていなくても、エクストラバージンオリーブオイルと名乗ることができてしまうのです。IOCが定めたエクストラバージンオリーブオイルは、EUオーガニック認証マーク(葉のマーク)と認証機関の番号、製造者の番号が記載されています。選ぶ際の参考にしてみてください。

同じ原料を使っていても、熱を加えるか加えないかで、栄養価は違ってきます。ジュースはもちろん、オリーブオイルにも“コールドプレス”というワードに注目してみましょう。

文・J PRIME編集部

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