生命保険控除,相続税,終身保険
(画像=Mohd KhairilX/Shutterstock.com)

生命保険金は受取人1人につき最大500万円が非課税となる上、すぐ現金で受け取れるため納税資金にも充てやすく、相続税対策に適しています。生命保険の中でも特に相続用に適していると言われているのが「終身保険」ですが、その仕組みとは?

相続人1人当たり500万円まで非課税に

生命保険が相続税対策に向いている理由は主に3点あると言われています。

1点目は、加入者が生命保険金(死亡保険金)の受取人を生前に決めておけるため、死後の遺族内での円滑な遺産分割につながるという点です。2点目は、生命保険金はすぐに受け取れるため、相続税の納税資金の準備に適しているという点です。

そして最大の利点とも言われていることが、生命保険金には相続税の非課税枠が設けられており、法定相続人の納税負担を軽減できるという点です。

生命保険では加入者が死亡した後、家族などの法定相続人が生命保険金を相続することになり、一定の例外を除いて相続税の課税対象になりますが、法定相続人1人当たり500万円を上限に非課税扱いとなります。

非課税限度額は「500万円×法定相続人の数」という数式で計算され、例えば法定相続人が4人いる場合は「500万円×4人」で2,000万円まで非課税となります。この場合、仮に生命保険金が3,000万円の場合でも、相続税の課税対象額は1,000万円にとどまります。生命保険金が2,000万円であれば、相続税の課税対象額は0円になります。

生命保険の中で終身保険が最も相続用に適している理由

この3点から生命保険が相続税対策に適していることが分かりますが、生命保険にはさまざまな種類があるため、最も相続用対策に適したタイプを選ぶことが重要です。

「定期保険」「養老保険」「終身保険」の3種類を比較しますと、定期保険と養老保険は契約期間の満了日が設けられておりますが、終身保険は一生涯を前提として契約が続くという特徴があります。

定期保険と養老保険は契約期間中に加入者が死亡しなかった場合は生命保険金を受け取ることにはなりませんが、終身保険は加入者が長生きしたとしてもいずれは死亡によって生命保険金が必ず発生します。

つまり、終身保険には確実に生命保険金を家族に残すことができるという特徴があり、最も相続用に向いている生命保険のタイプであると言えます。

万が一のときの「解約返礼金」も特徴だが、注意点も

どの保険に加入すると決めるとき、こうした相続税対策に適している点のほか、「解約返戻金」に着目して貯蓄性を有する終身保険を選ぶ人もいるでしょう。

終身保険では基本的に途中で保険を解約したとしても、解約払戻金が一定額支払われます。つまり終身保険は定期保険のように掛け捨てではなく、生きている間に現金が必要になった場合にも備えることができるタイプの保険であると言えます。

例えば加入者のご家族の病気や事故などで多額のお金が必要になったときも、解約返戻金を必要な費用に充てることもできます。ご家族がお金を必要とするタイミングは生命保険の加入者の死後に訪れるとは限りません。

ただ、解約払戻金は保険料の払い込み期間によって金額が変動することは覚えておく必要があります。

終身保険には払い込み期間が設けられているケースと死亡するときまで支払いが続くケースがありますが、払込期間が短ければ短いほど、解約払戻金は少なくなります。払い込み期間や積立利率によっては、解約払戻金は保険料の払込合計額を下回ります。

終身保険は一般的に定期預金よりも予定利率が高いということにも注目すべき点ですが、途中解約による元本割れは定期預金と比較した際にはデメリットにもなることも覚えておきましょう。

終身保険は長期の加入を想定したもの、商品選びは慎重に

終身保険は相続用と生きている間の万が一のときの両方に備えることができますが、長期の加入を想定したものですので、商品選びは慎重に行いましょう。保険料も生命保険金の金額や払い込み期間によって異なりますので、ライフプランに合わせて検討しましょう。

文・J PRIME編集部

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