SoftBank
(画像=NYCStock/Shutterstock.com)

モトリーフール米国本社、2019年11月18日投稿記事より

約40年弱のソフトバンクの歴史の中で、通信やインターネット、半導体等様々な分野に進出し成長してきました。

たとえば、ソフトバンクは電子商取引の大手アリババ・グループの株主ですが、最近アリババの持分の一部を売却し、110億ドルの利益を上げ総じて大きなリターンをあげてきました。

ただ、ウィーワークといったユニコーン企業への投資では失敗しもあります。

ソフトバンクは2019年の第3四半期に過去14年間で初めて四半期損失を記録しました。

損失は​​65億ドルで、主にビジョン・ファンドⅠの89億ドルの営業損失によるものです。

現在重荷になりつつあるソフトバンクが投資したユニコーン3社について、以下みていきましょう。

ウーバー

ソフトバンクは、2018年にウーバーに約76億ドルを出資しましたが、IPO以来株価は低調です。

株価は足元戻り基調ですが、なおIPO当時より大幅に下回っています。

株価低迷の背景は、売上成長至上主義で、多数の新規ビジネスを同時に立ち上げ、黒字転換への道筋がたっていないことにあります。

今後事業の選別が必要となってくるでしょう。

スラック

ソフトバンクのスラックへの投資は、他のユニコーン企業への投資よりも好調ですが、最近の株価の下落は懸念材料です。

2017年から2018年の間に、ソフトバンクは1株あたり8.70ドルから11.91ドルでスラックに投資しました。

この投資は合計約3億3500万ドルになります。

執筆時点で約21.30ドルの株価ですので、約7億7800万ドルの評価額となっています。

2019年6月、スラックの上場が行われました。

1株あたり38.50ドルで売り出され、同社は230億ドルを調達しました。

直近の業績も好調に推移しています。

売上(前年比58%の増加)と有料顧客数(前年比37%の増加)といったKPIは堅調です。

顧客定着率は高く、今年は既存顧客売上も増加しています。

しかし、競争激化が懸念され、スラック株価はIPO後徐々に低下しました。

salesforce.comやマイクロソフトといった超大手が参入してきており、スラックの株価が約38ドルというIPO時の高値に戻る可能性は低そうです。

ウィーワーク

ソフトバンクがこれまでで最も失敗した投資は、ウィーワークです。

同社は、去年広範囲いくつもの問題をひき起こしてきました。IPOのキャンセル、元CEOであるアダム・ニューマンに関するスキャンダル、および会社の運転資金不足が挙げられます。

最大株主であるソフトバンクは、10月に流動性を維持するために、さらに65億ドルを追加投資しました。

合計で、ソフトバンクは185億ドルをウィーワークに投資し、現在では同社の約80%を所有しています。

同社の将来は不透明なようです。

ソフトバンクには、ウィーワークの収益性を高め、投資の一部を回収するという大仕事が待っています。

今後の軌道修正

このように、ソフトバンクの投資案件の中には、競争力や成長性に問題のある、割高なユニコーン企業があり、今後軌道修正が求められます。

ソフトバンクはすでに、1,000億ドルに達するビジョン・ファンドIIの設立を計画していますが、ユニコーン投資の失敗を受けて、どのように軌道修正していくのか注目されます。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

>>会員登録して限定記事を読む

【関連記事】
いま世界的に「ブランドロイヤルティ」が低下しているわけ?
アジア圏で急増するファミリーオフィスとは
京都を手中にできる1室7億円台の超高級マンションは安い?高い?
年の瀬はベートーヴェンの第九を聴いて新年を迎えよう
マルダ京都でラグジュアリーなだけでなく哲学に触れるステイを