大人,地下室,暮らし
(画像=P11irom/Shutterstock.com)

プライベート映画館や演奏用のスタジオ、はたまたコレクション部屋……。昔から自分たけの地下室を持つことは、家づくりにおいて憧れの1つです。タワーマンションの高層階がステータスともされる昨今ですが、一味違う地下室の隠れ家としての魅力に迫ります。

魅惑の地下室、可能性は無限大

地下室は暗く、人が好んで長時間いるところではない――そうした固定概念を持つ人もいるでしょう。しかし地下室は、大人のホビールームとして無限の可能性を秘めています。「地下」という何か秘密めいた空間は、壁に囲まれ光も差し込みにくい、閉ざされた存在。裏を返せば、上階とは隔絶された、思いっきり好きな用途に特化する「大人の遊び場」を作れる場所とも言えます。

いくつか例を見ていきましょう。例えばシアタールームにすれば、壁一面に映像を映し出し、圧倒的迫力と大音量のサウンドであなたを包み込むプライベートな映画館に様変わりします。オーディオ専用ルームにして、最高の機材をセッティングし、ヘッドホンではなし得ないリアルで鮮明な音に身を委ねることも可能です。

天井高を高くしてゴルフルームにして、フルスイングの練習を思う存分楽しむ人もいます。ゴルフコースや練習場とは違い、本当に一人だけの空間。自身のスイングを撮影して、テクノロジーを駆使して分析、ひそかにフォームを改造し友人を驚かすのも楽しいでしょう。

上階のリビングとは趣の違うセカンドリビングとして活用することも可能です。例えば地下の隠れ家的な雰囲気を活かして、黒革のコーナーソファーにアンティークの机や置物を配置すれば、どこか秘密めいた雰囲気となります。ゆったりとワインやブランデーを傾ける時間は至福に感じられるでしょう。バーカウンターを設置して友人を呼び、カクテル作りを楽しむのにも適しています。ほか、半地下にしてガレージに納まるお気に入りの愛車をガラス越しに見る設計も人気です。

トレーニングルームとして各種マシンを配置する家もあります。体作りは健康の基本。すぐにアクセス可能な地下空間にいつでも使える機器を置いておくことは、末永く健康で幸せな人生を過ごすためにもプラスに働くでしょう。

地下室の特徴を活かした使い方

こうしたさまざまな夢を実現できる地下室は、地上の部屋では実現しにくい優れた特性を有しています。

1つが遮音性です。部屋の周りを囲むのは空気ではなく土ですから、大きな音を出しても隣家に伝わりにくく、外の音も入りにくい特徴があります。シアタールームやバンド練習のスタジオなど、遠慮なく大音量を出したい用途や外の騒音をシャットアウトしたい場合には抜群の適性を持っていると言えます。

また、温度が年間を通じて安定している特性もあります。昔からワインセラーに利用されるのもこの理由からです。

また耐震性に優れる点もメリットです。地下室自体が地中のため揺れが少ないうえ、1階部分と同じ広さの総地下タイプなら上階も含めた家全体の耐震性が増すと言われています。地下室を作るには地盤を深く掘りますので、通常のベタ基礎より深い基礎を築いていることになるのです。

費用面やリスクはしっかり把握、対応を

一方、地下室ならではのコストやリスクも存在します。まずは建設費。掘り出した土の処分、隣地の土が崩れない処理、大量に使うコンクリート等の材料、防水や断熱・換気工事に費用がかかりますので、一般的な住宅に比べて割高となります。

また、防水や断熱、換気対策が不十分な場合、結露問題に悩む可能性があります。結露すればカビが生え、実質的な利用が困難になったり多額の対応費用がかかったりすることがあります。そういう状態にならないように、設計や施工の段階で確実な対策が行われているかを確認しておくことが重要です。

今、地下に光や外気を届けられるように、地面の一部を掘り下げてドライエリアを作り、ガラス越しに外界とつながる地下室が人気です。ただ、この場合は浸水被害への対策が必要となります。地面より低いので、たまってしまう雨水を排水する設備や、豪雨時などに周囲から水が流れ込まないような壁の設置などです。

地下室建設の費用やリスクは把握した上で、適切に対応していけば快適な地下室ライフが実現するでしょう。都心などの狭小地で住宅を建設する場合、容積率で通常の住宅に許容される以上の延床面積を実現できるメリットもある地下室。あなただけの特別な「部屋」が、人生に豊かさをもたらすきっかけとなる可能性を持っています。

文・J PRIME編集部

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