春休み,東京,小笠原
(画像=PIXTA)

2011年に世界自然遺産に登録された東京都の小笠原諸島。父島、母島を含めた大小30の島々からなり、年間を通じて亜熱帯気候にあります。竹芝桟橋から船で24時間、手つかずの自然の宝庫で、まさに秘境といえます。

最短なら1週間で旅行することができます。「プチ移住」の希望者を対象に実施した27泊28日という1ヵ月がかりのツアーも話題になりました。小笠原の12月から5月はホエールウォッチングの季節。「東洋のガラパゴス」と呼ばれる贅沢な自然や、夏にかけて美しい海を堪能する旅を紹介します。

ボニンブルーに身を任せる

小笠原の海は青く澄みきった「ボニンブルー」と呼ばれています。飛行機では赴けないボニンブルーに身を任せ、ホエールウォッチングを楽しむのは、ハワイとはまた違った贅沢な楽しみ方と言えるでしょう。ザトウクジラの体長は約13メートル、重さ約40トンの体で浮き上がる姿は圧巻です。水中マイクを使えば、「ソング」と呼ぶ声を聴かせてくれるかもしれません。

1月から4月中旬は、島の近くでザトウクジラに出会えることもあります。クジラの潮吹きが見える父島の三日月山展望台や、スノーケリングを楽しめる母島の南崎など手つかずの自然が楽しめます。実際に小笠原に行ったことがある旅行者の中には「小笠原が今まで旅行した中で最も良い場所だった」と話す人もいるほどです。

地酒も楽しめる奥深さ

東京から1,000キロメートル離れた島でも、「日本の地酒」が味わえます。ただ、地酒といっても日本酒を思い浮かべる通常のイメージとは違っています。小笠原の地酒はラム酒なのです。サトウキビに含まれる糖蜜を発酵し、蒸留してつくるもので、もともとはカリブ海の西インド諸島で生まれたといわれています。

小笠原は、開拓初期の1830年ごろ、欧米系の住人が捕鯨船とラム酒の取引を行っていました。1876年に日本領土になってから、亜熱帯の気候を生かし、サトウキビの栽培による製糖業が盛んになりました。そのプロセスで生じた副産物を発酵、蒸留してつくった酒を小笠原の島民が飲むようになったそうです。

また、気になるのは宿泊施設の事情です。ホテル、ペンション、民宿と比較的豊富な選択肢がある中で、話題になっているのが「ハートロックヴィレッジ」です。世界自然遺産に選ばれた小笠原らしく、エコな演出が施されています。部屋の白い漆喰のような壁は、シーファンデと呼ばれており、ホタテの貝殻を使った調湿効果の高い素材です。インパクトのある外観の岩のような壁は溶岩サイディングです。薄く切った溶岩のプレートを壁に貼り付けており、エコな存在感を放っています。

日本一早い海開き

2020年の元旦、父島で日本一早い海開きが開催されました。海開き直前には太陽が姿を現し、最高気温は23度を記録しました。観光客や島民合わせて900人が集まりました。これから春を迎え、ゴールデンウイークや夏休みにかけて、島の各地で楽しめる海水浴では、透き通ったボニンブルーの海を満喫できる楽園での時間となるでしょう。

沖の座礁船に魚が集まる境浦やシュノーケリング向けのコペペ海岸、アオウミガメの保護、増殖の様子を観察できる小笠原海洋センターなど見どころはたくさんあります。

中でも、夏にはそのアオウミガメが産卵に訪れる父島の南西沖に浮かぶ小さな無人島、南島の美しさは息をのむほどです。石灰岩特有の特殊な地形で、ラピエという鋭くとがった岩やドリーネというくぼ地が見られます。はるか昔に姿を消した貝の半化石を見つけることもできるなど、ロマンあふれる場所でもあるのです。

春には間に合わないという場合は、ゴールデンウイークや夏休みにかけて、小笠原を訪れる機会をうかがうのも良いでしょう。

文・J PRIME編集部

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