郷さくら美術館
(画像=ArtMari/Shutterstock.com)

桜は日本人に最も愛されている花の一つと言えるでしょう。菊とともに日本の国花とされ、3月も中盤を過ぎると「開花宣言」が待ち遠しい。全国各地に名所があり、桜を題材にした曲も数多く生まれています。残念なのは、見頃の時期が短いこと。風が強かったり、季節はずれの雪が降ったりすると、桜を楽しめる時期はぐっと短くなってしまいます。

そんな桜を1年中楽しめる美術館があることをご存知でしょうか。桜の名所として知られる目黒川の近くにある「郷(さと)さくら美術館」は、桜の日本画を数多く所蔵する、ちょっとめずらしい美術館なのです。

郷さくら美術館は、2006年10月に福島県郡山市に本館を設立。現在、郡山の拠点は休館中ですが、2012年に「郷さくら美術館 東京」を開館しており、現在はニューヨークと目黒の2拠点で運営しています。地上3階建てで、床面積は1251.12平方メートル。美術館としては、こじんまりとした佇まいです。

現代日本画を集めた専門美術館で、50号以上の大作を中心に、約700点の作品を所蔵。展示室は全4室あり、年に4、5回の展覧会を開催しています。テーマに沿った日本画を展示する企画展とは別に設けているのが、常設展「桜百景」です。

桜百景は「1年を通じて満開の桜を日本画で楽しむ」ことをコンセプトにしており、季節に合わせた桜の日本画を展示しています。50号を超える大型作品が中心のため、その見た目は圧巻。数え切れない桜の花を目にし、桜の木々に囲まれたような雰囲気を美術館の中で味わえます。

郷さくら美術館では、桜を題材に、コンペティション形式で募った展覧会「桜花賞展」も開催し、後進の育成にも力を入れています。来場者による人気作品投票も実施され、新しい桜の名作をいち早く見られるチャンスかもしれません。

桜モチーフのタイルをまとった独創的な建物外観

「郷さくら美術館 東京」は目黒の住宅地に位置し、その外観も特徴的。桜をモチーフにした1100枚の素焼きの有孔タイルをまとい、昼間は桜の模様を館内の壁にうっすらを浮かび上がらせる構造になっています。

元はオフィスビルだった建物をリノベーションしており、解体して新築するという手段が多く使われる昨今、改修という手間のかかる手法を採用したこと、今あるストックを活用した点などが評価され、2012年度のグッドデザイン賞も受賞しています。内部はバリアフリーを採用し、限られた面積を有効に活用できるような配慮がされているとのこと。桜の日本画とともに、建物全体の雰囲気も楽しめる美術館として、街の人たちからも親しまれているようです。

館内に訪れるのであれば、ミュージアムショップへの来訪も忘れてはいけません。その名の通り、桜に関する文房具やお菓子などが並び、ほかのミュージアムショップとは一味違うグッズを楽しめるはずです。

「美術館までは遠い」という人にはアプリがおすすめです。スマートフォンアプリ「桜百景」は、「郷さくら美術館 東京」のほか、東京都北区の「北区飛鳥山博物館」、岐阜県恵那市の「中山道広重美術館」がミュージアムとして参加。桜を描いた絵画作品などを地図上にプロットできます。描かれている場所が特定できるため、作品と実物を見比べることも可能。作者名や製作年、作家のことばなどもアプリ内で確認できす。郷さくら美術館 東京からは最多となる、160作品が収録されています。

桜の咲く季節は、その周り全体が桜色に染まり、大変美しい景色を堪能できます。しかしその時期は短く、名所と呼ばれる観光地には人が押しかけ、のんびりと愛でることはなかなか難しいのが現状。時期を問わず、桜を楽しめる「美術館でお花見」を選択肢に加えてみるのはいかがでしょう。

文・J PRIME編集部

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