マカオ,カジノリゾート
(画像=Mark Skalny/Shutterstock.com)

2018年7月にIR実施法案(通称:カジノ法案)が可決され参入に向けて企業のロビー活動が盛んになっています。このような中、マカオでカジノリゾートを運営する「メルコリゾーツ」がリノベーションホテルを箱根と奥志賀で開業する予定となり注目を集めています。

メルコリゾーツとは?

メルコリゾーツは世界最大の統合型リゾート企業の一つに数えられています。マカオをはじめ世界各国で統合型リゾート施設の開発・運営を行い日本でのIR事業に強い関心を示している傾向です。2019年8月には統合型リゾート施設を誘致する方針を固めた横浜市の発表を受け、専門チームを横浜オフィスに配置することを発表しています。

その後も「横浜ファースト」戦略を発表するなどし、誘致レースへの参戦を本格化する意思を強めています。一方、日本にフォーカスした270億円規模のホスピタリティ投資ファンド「メルコ・クリエイティブ・エクスチェンジ」の設立を2019年10月に発表。IRだけではなく日本中の地方に存在するさまざまな観光地の発展に貢献していく考えを表明しました。

このファンドにおいてプロジェクトとして名前が挙がったのが以下の2つです。

・神奈川県の箱根にある5つ星の温泉リゾート
・山奥のスキー施設を通年で使用可能な4つ星または5つ星の複合型スキーリゾート

両方とも既存の施設をプロジェクトで再設計し、地元の環境や文化とより深く結びついたスタイルで生まれ変わらせることを目標に掲げています。

箱根での取り組み

箱根の案件では、ハイアット財団が建築家に贈るプリツカー賞を受賞した建築家の坂茂氏と協力し、自然素材を用いる建築法で個性と存在感のあるリゾートを作っていくこととしています。またメルコのスポーツディレクターを務めるプロテニスプレイヤーの大坂なおみ氏が、スポーツと健康、ウェルネスを結び付けることでゲストと地域の人々にどのように貢献できるのかをデザインチームを率いて企画していく予定です。

奥志賀高原での取り組み

メルコリゾーツは2019年11月に上述した2つ目のプロジェクトとして長野県奥志賀高原の複合型スキーリゾートの開発を発表しました。奥志賀高原リゾートは、長野県北東部の志賀高原最北端に位置する日本最大のスキーリゾート地です。既存の施設として74室のホテルをはじめセンターハウスや森の音楽堂、従業員寮、レストラン、ゴルフコース、駐車場などがあります。

しかしほとんどの施設を積極的に維持し古い施設を3段階のアプローチでハイクオリティなリゾート施設に置き換えていく方針です。将来的には、約280の4つ星以上のホテル客室を完備し以下のような施設の開発を進めています。

・アップグレードされたスキー施設
・ショッピングエリア
・レストラン
・終日営業のダイニングスペース
・温泉
・ゴルフコース
・テニススクール
・多目的スポーツ施設
・マウンテンバイクトラックなど

また冬季に限定されない四季のアクティビティを提供する施設に段階的にリニューアルすることで年間を通じて利用できるハイクオリティな隠れ家的リゾートにすることとしています。こちらも大坂なおみ氏がスポーツなどを通じて地域貢献策を企画していく予定です。

メルコリゾートの狙いは?

箱根の具体案も近々発表される可能性が高そうです。両方ともカジノとは無縁ですが、日本国内におけるリゾート開発の実績としては申し分のないもので横浜のIR事業への足掛かりと考えているのかもしれません。しかしメルコリゾーツのローレンス・ホー会長兼最高経営責任者は、「IR建設に関しては横浜ファーストを宣言したが、観光に関しては日本ファースト」と話しています。

根強いインバウンド需要に支えられる国内観光事業は、IRと切り離しても大変魅力的に映っているのかもしれません。

文・J PRIME編集部

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