不動産投資を行う時に、まず考えたいのが、マクロの要素である人口についてです。当然、人口が増えれば不動産ニーズは上がりますし、減ればニーズは下がります。今後、日本では少子高齢化、人口減少が予想されていますが、不動産投資はどの観点で行えばいいのでしょうか。

世帯数は増えており、投資のチャンスは多い

不動産投資で重要なのは人口以上に世帯数です。なぜなら、世帯数はそのまま不動産の数に直結するからです。

その観点で統計を見てみると、人口とは少し違った数字を見ることができます。国勢調査によると、日本の世帯数は平成29年時点で50,425世帯であり、基本的には毎年増え続けています。平成元年の世帯数が39,417世帯であることから、そこから約25%増加しているのです。

世帯数の背景には、晩婚化や少子高齢化による、単身世帯の増加があります。単身世帯の割合は、平成元年には20%でしたが、平成29年には27%に増えました。また、夫婦のみの世帯も16%から24%へと増加しています。一方、夫婦と子供の世帯は、39.3%から29.5%へ、三世代世帯は、14.2%から5.8%へと減少しています。世帯当たりの人数も3.1人から2.47人へと減少しています。また、高齢者世帯が7.8%から26.2%と大きく増えているのも特徴です。

今後も世帯数は増えていくが、2025年にピークを迎える

では、今後も世帯数は増えていくのでしょうか。基本的にはこの単独世帯の増加・平均世帯人数の減少傾向は、今後も変わらないと言われています。

国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、今後2025年くらいまで、人口は減少する予測がたてられているものの、世帯数は増えていきます。2025年には世帯数は約54,000世帯に達するといわれていますが、2040年には、世帯数は約50,700世帯まで減少し、今の世帯数と同じくらいの水準まで落ち込むとされ、1世帯当たりの人数は2.08人にまで減少する予想になっています。

世帯数が増えていく地域、減っていく地域とは?

さらに、地域別で見るとどこの世帯数が増え、減っていくのでしょうか。住民基本台帳によると、世帯数が増えているエリアは、東京、埼玉、千葉、神奈川など関東近郊、愛知、滋賀、京都、大阪など三大都市圏に集中しています。例外として、沖縄県の世帯数も増えています。

一方、秋田県、高知県、長崎県などは、世帯数が減少しつつあります。他の地方も、世帯数は減ってはいないものの、増加率はゆるやかになっています。今後、人口動態を加味すると、都市圏にさらに人が流入し、地方はさらに世帯数が減っていく可能性があります。

不動産投資でチャンスとなるエリア、投資方法は?

では、これらを踏まえ、不動産投資はどのように行うのがよいのでしょうか。

リスクを抑えるのであれば、都心かつ単身者というのがポイントになるでしょう。都心部は、今後も安定的に人口流入が続くことが予想されます。また、単身者世帯、夫婦のみの世帯というのも、今後増えてくるでしょう。世帯あたりの人数が今後増えていくことは予想しづらいので、空室リスクを考えるとコンパクトな住居のほうが、継続的な需要はあるかもしれません。

もう1つは、単身高齢者向けの住宅です。今後高齢化が進行していくにつれ、単身の高齢者という生き方も増加していくことが予想されます。そういった方向けの設備を備えた住宅は地方であっても一定のニーズはあるかもしれません。

このように、今後、不動産投資と一口にいっても、都心と地方、ファミリータイプと単身タイプで、大きく明暗が分かれてきそうです。投資を考える際は、こういった人口、世帯の増減にも注意を払いたいですね。

文・J PRIME編集部

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