脳フィットネス
(画像=A. and I. Kruk/Shutterstock.com)

長寿命化により人生100年時代といわれる時代に突入し長生きすることに不安を覚える人も多いのではないでしょうか。多くの人の懸念材料となるものの中身はお金と健康です。「生きている間に十分な収入を得られるだろうか」「病気にかからないだろうか」「老後は生活できるだけの収入があるのか」など悩みはつきません。

健康には、体と脳の2つがあり両方を健やかに保ちたいものです。その予防策として注目を集めているのが「脳フィットネス」です。そこで今回は脳フィットネスの効果や方法について解説していきます。

脳フィットネスと脳トレの違いとは

脳フィットネスと聞くと2000年代に流行した「脳トレ」的なものを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。しかし脳トレは、脳を鍛えることを目的に作られたコンテンツです。パズルなどのゲームや記憶力を試すコンテンツなどが用意されており専用ゲームソフトは多くの人気を博しました。脳トレは脳を使ったトレーニングです。

一方、脳フィットネスは体を動かすことで脳に良い刺激を与えます。健康な脳を保ち認知症などを予防するというものです。体と脳の両方を健康に保つためにも、普段から取り入れたい習慣といえるでしょう。そもそも認知症は脳の働きの低下によって引き起こされるさまざまな症状を指します。「夕飯に何を食べたのか思い出せない」といった記憶障害を思い浮かべるかもしれません。

しかし今どこにいるのかわからなくなったり、それまでは問題なくしていた外出前の支度が急に難しくなったりと症状はさまざまです。原因は海馬や前頭葉、側頭葉といった脳の萎縮とされており発症にいたるメカニズムは大変複雑といわれています。

ポイントは「スロー」、適度な運動が心にリラックスをもたらす

その認知症予防策として注目を集めているのが脳フィットネスです。脳フィットネスは、1日に10分程度の軽運動をすることで実践できます。おすすめとされているのは自転車や縄跳び、エアロビックなどです。さらに登山など一定時間歩くことも効果的といわれています。ポイントはいずれも「スロー」で良いということです。

すでに書籍なども登場している「スローエアロビック」は、音楽に合わせて激しく体を動かすようなものではなく、ゆっくりと軽い動きを指します。アスリートのように激しい運動をするのではなく「軽い運動を少しずつ休みながら取り組む」というのも脳フィットネス的な運動の仕方です。時間を取るのが難しい人は、ひと駅前で電車を降りて歩く距離を伸ばしたりエレベーターやエスカレーターをなるべく使わず階段を使ったりするなど、できることから始めて見ると良いでしょう。

脳フィットネスができるトレーニングジムもある

軽い運動は脳に刺激を与えるため、リラックス効果があるといわれています。脳フィットネスを研究する筑波大学の征矢英昭教授は、2012年に研究室でラットを使った実験を行いました。2週間のスローランニングで海馬の神経が増え6週間続けると海馬自体が肥大したと研究成果を明らかにしています。こうした動きを受け脳トレーニングジムも登場しているのです。

例えば「ブレインフィットネス」では、脳を鍛え休めるトレーニングを目的にしておりヨガや食事指導、ストレス検査など複数のメニューを合わせた総合的なトレーニングを提供しています。また「セントラルウェルネスクラブ」では、「脳の休息」をテーマにしたプログラムを実施。心と体の疲労回復を促します。「認知症の心配などまだ先」と考える人もいるかもしれません。

しかし脳フィットネスはうつ病などの心の病気にも効果があるといわれています。こうした心の病気も脳をリラックさせることで回復に向かうケースもあるようです。「ちょっと元気が出ないな」と感じたときは、十分な睡眠も必要ですが適度な運動をしてみるといいかもしれません。「健全な精神は、健全な肉体に宿る」とは、ローマの詩人ユベナリスの言葉です。

心の健康を保つために適度な運動を心がけることで人生100年時代を元気に乗り切っていきたいものです。

文・J PRIME編集部

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