昨年,IPO
(画像=Songquan Deng/Shutterstock.com)

モトリーフール米国本社、2019年7月27日投稿記事より

IPO(新規株式公開)市場は活況を呈しており、近年、特にハイテク分野で有力企業が次々と株式公開をしています。

本稿では、昨年IPOした銘柄で動向が注目されている、ドキュサイン(NASDAQ:DOCU)、パグセグロ・デジタル(NYSE:PAGS)、そしてREIT(不動産投資信託)のVICIプロパティーズ(NYSE:VICI)を紹介します。

ドキュサイン

2018年4月のIPO以来、電子署名技術のリーディング企業であるドキュサインに関して、投資家は乱高下に直面しています。

1株当たり29ドル(約3100円)で株式公開され、68ドルまで急上昇した後、年末までに40ドル以下に急落し、その後緩やかに回復してきました。

(訳注:8月下旬以降、ドキュサイン株は反発し、10月中旬現在では66ドル近辺で推移しています。)

このジェットコースターのような株価の動きは、最近のIPO、特にドキュサインのように急成長している株にとってはよくある動きです。

しかし、同社の力強い成長と市場での主導的なポジションにより、最近のIPOの中では長期的な勝者になる可能性があります。

直近四半期決算の売上高は前年同期比37%増、フリーキャッシュフローは3000万ドルでした。

同社の顧客基盤は、重要な企業顧客カテゴリーで33%増加し、全体では26%増加しました。

契約額が30万ドル超の顧客基盤は51%増と大幅に伸びました。堅調な四半期業績に基づき、同社は通期の売上高見通しを上方修正しました。

ドキュサインの事業展開には大きなポテンシャルがあり、将来的に大きな利益につながる可能性があります。

パグセグロ・デジタル

2018年初めのIPO後、米国投資家からあまり評価されていない企業の1つが、ブラジル企業のパグセグロ・デジタルです。

同社はブラジルの小売業者と消費者向けに金融ソリューションを提供しています。

同社の売上の大半は、中小企業のオンラインおよび店舗販売におけるデジタルおよびカード決済により発生します。

(訳注:パグセグロ・デジタルの株価は、年初来で上昇を続けていましたが、10月に入り続落しています。)

2019年第1四半期(1~3月)の売上高は、前年同期比59%増でした。

売上高の大幅な伸びは、加盟店数の43%の増加と総決済額(同社のデバイスを通過する金額)の70%の増加によってもたらされました。特筆すべきは、「その他分野」における売上の伸びです。

これは、プリペイドカード、貸出、請求書支払いなどを可能にするデジタルプラットフォームなど、パグセグロが展開している新サービス関連です。

第1四半期の「その他分野」の売上は、前年同期比で125%増加しました。

同社の急成長は、ブラジル市場における大きな事業機会を示唆しています。

ブラジル経済はGDPではラテンアメリカで最大ですが、カードとデジタル決済の普及率は比較的低い状況にあります。

パグセグロは、これまでは現金払いしか対応できなかった中小企業にアプローチしています。

ブラジルでは、中小企業および小規模店舗が全企業の99%以上を占めているため、同社には大きな成長余地があります。

VICIプロパティーズ

VICIプロパティーズは、カジノの総合企業だったシーザーズ・エンターテインメント・オペレーション(CEOC)が破産手続きにより分割され、一つをカジノのオペレーション会社であるシーザーズ・エンターテインメント、もう一つをカジノ施設のREITであるVICIプロパティーズとしたことによって生まれました。

VICIは2018年2月に取引が開始され、5%を超える配当利回りを支払い続けています。

(訳注:VICIプロパティーズの株価は、年初来から10月にかけて堅調に上昇しています。)

2019年6月、カジノ大手のエルドラド・リゾーツ(NASDAQ:ERI)は、シーザーズ・エンターテインメントの買収で合意したと発表しました。

買収条件として、エルドラドが所有するニューオーリンズ、ネバダ、アトランティックシティーなどのカジノ施設のVICIによる買収が含まれており、当REITに大きな影響を与えます。

VICIは、これらの資産に32億ドルの現金を支払うことに同意しました。

その結果、年間賃料収入が2億5000万ドル以上増加するとみられます。

全米のカジノ業界が堅調な業績を上げている現在、多様なカジノ関連不動産ポートフォリオを保有しているVICIには勢いがあります。

そして、エルドラド・リゾーツとシーザーズの合併が計画通りに進めば、VICIは今後さらなる成長を遂げることが可能になるでしょう。

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

>>会員登録して限定記事を読む

【関連記事】
いま世界的に「ブランドロイヤルティ」が低下しているわけ?
超富裕層が絶対にしない5つの投資ミス
「プライベートバンク」の真の価値とは?
30代スタートもあり?早くはじめるほど有利な「生前贈与」という相続
富裕層入門!富裕層の定義とは?