アマゾン,IoT
(画像=Zapp2Photo/Shutterstock.com)

モトリーフール米国本社、2019年8月3日投稿記事より

様々な機器がインターネットに接続されるIoT(モノのインターネット)は、急速に成長している市場です。

今年の市場規模は7,450億ドル(約80兆円)で、2022年には1兆ドルを超えると予測されています。

ジェットエンジンなど、増え続けるデバイス、産業機器がインターネットに接続されており、企業はこれまでアクセスできなかったデータを取得し追跡できます。

しかし、IoTは産業部門にとどまりません。

消費者分野では、アマゾン(NASDAQ:AMZN)が影響力を強めています。同社のクラウドベースの「アレクサ」AI(人工知能)スマートアシスタントは、多くのデバイスとつなげることができ、音声入力で制御できます。

同時に、アマゾンはスマートデバイスをより多くの家庭に導入し、IoTサポートをAWS(アマゾン・ウェブ・サービス)によって行っています。

そのすべてを組み合わせることで、アマゾンはIoTで支配的な地位を獲得しつつあります。

スマートスピーカー

アマゾンの「エコー」は、市場で最も人気のあるスマートスピーカーであり、61%のシェアを占めています。

2番目の地位を獲得している「グーグル・ホーム」は、市場の24%のシェアしかありません。

しかし、アマゾンはエコーの販売動向にはそれほど関心を持っていません。

同社は、エコー自体の販売からは利益をほとんど得ていないか、場合によっては損失を出しています。

アマゾンは、スマートスピーカーをeコマース(電子商取引)に資するデバイスとして注目しています。

2017年に自宅でエコーを使用した人は、平均的なアマゾンのユーザーよりも年間700ドル、平均的なプライムメンバーよりも400ドルも多くの買い物をアマゾンで行っていました。

その要因は、エコーを使えば即座に注文することができ、さらに過去に購入した商品の再注文が容易にできるからです。

スマートスピーカー分野におけるアマゾンの初期のリードに加え、エコーの所有者が得られる各種メリットにより、スマートスピーカー市場が拡大するにつれ、同社への恩恵が増していくとみられます。

スマートホーム

スマートスピーカーに加えて、アマゾンはこの数年間、他の家庭向けIoT関連事業にも取り組んできました。

たとえば、4月に同社は「キー・フォー・ガレージ」と呼ばれるサービスを導入しました。

これは、モニターされている宅配ドライバーが配達先の家のガレージ内に入り、荷物を安全に届ける仕組みです。

そして、「ターンキー」サービスが7月に発表されました。

ターンキーの顧客が、アマゾンと提携している不動産業者から家を購入すると、アマゾンは、エコーなどのスマートホームデバイスの一部や住宅関連サービスを提供します。

アマゾンは、より多くのデバイスを家の中に持ち込み、eコマース販売を増加させ、将来新しいサービスを導入しやすくしようとしています。

AWS

アマゾンは巨大なeコマースビジネスで最もよく知られていますが、利益の大部分はクラウドコンピューティングビジネスから得ています。

AWSはパブリッククラウドコンピューティング市場の約32%のシェアを保持しており、この分野での強みを活かしてIoTのリードをさらに拡げています。

例えば、ドイツの自動車メーカーのフォルクスワーゲン(OTC:VWAGY)は、AWSをクラウドベースの製造インフラストラクチャーのバックボーンとして採用しました。

フォルクスワーゲンは、AWSを使用してIoTサービスを含む122の製造工場をクラウドに接続し、「工場の稼働率を高め、生産の柔軟性を高め、車両品質を向上させる」と3月に発表しました。

クラウドコンピューティングサービスの今年の市場規模は2,100億ドルとみられ、2022年までに3,700億ドルに達すると予測されています。

(訳注:10月下旬の報道によれば、米国防総省の「共同防衛インフラ事業(JEDI)」における最大100億ドル規模のクラウドコンピューティングサービス契約では、最有力視されていたアマゾンが退けられ、マイクロソフトが受注しました。アマゾンのAWS拡販に影響を与える可能性があります。)

文・The Motley Fool Japan編集部/The Motley Fool Japan

>>会員登録して限定記事を読む

【関連記事】
いま世界的に「ブランドロイヤルティ」が低下しているわけ?
超富裕層が絶対にしない5つの投資ミス
「プライベートバンク」の真の価値とは?
30代スタートもあり?早くはじめるほど有利な「生前贈与」という相続
富裕層入門!富裕層の定義とは?