能,歌舞伎,浄瑠璃,違い
(画像=Eramiya/Shutterstock.com)

近年、日本の伝統芸能を見直す動きが若者の間で起こっているようです。人気漫画と歌舞伎が融合した「ワンピース歌舞伎」も注目を集めました。能や歌舞伎、浄瑠璃(じょうるり)など、日本の伝統芸能に興味を持ち始めた人に向けて、それぞれの特徴を解説します。

能について

能は、奈良時代や平安時代から庶民の間で流行した踊りや音楽、神に捧げる舞などが混ざりながら鎌倉時代の後期ごろに生まれたものです。室町時代には、寺社が出資を行い、能を演じる劇団「座」が生まれました。

能といえば、有名なのが観阿弥(かんあみ)・世阿弥(ぜあみ)の親子です。観阿弥は単調だった能の音楽に曲舞(くせまい)という独特なリズムを持つ音楽を取り入れて、能を新しいステージに押し上げました。息子の世阿弥は、優美な舞や歌で能をより洗練させました。

現代に伝わる能は、このころにほとんど完成されたといわれています。観阿弥と世阿弥は当時の将軍であった足利義満に気に入られ、その後も能の演者は時の将軍のお抱え役者となっていきました。

能の楽しみ方

能は言い換えればミュージカルのようなものです。役者のセリフは歌で表現され、周囲で独特な音楽が鳴り響きます。しかし、どのようなストーリーなのか、何が語られているのかを、初見で理解するのは難しいでしょう。

綿々と受け継がれてきたアートと考えて、見たまま感じたままも楽しむのも一つの手段です。もっと深く楽しみたいのなら、能を見る前の予習が欠かせません。演目を事前に調べてストーリーを知っておくだけでも、理解が深まり楽しく能を観覧することができるでしょう。

意外と知らない歌舞伎のこと

歌舞伎の原型は、1603年に出雲阿国(いずものおくに)が踊った「かぶき踊り」とされています。男性のみが演じるイメージのある歌舞伎ですが、もともとは遊女たちが踊る女歌舞伎が始まりだったのです。当初は野外で行っていた歌舞伎も、1700年ごろには現在と同じ室内観劇に変わりました。忠臣蔵などの代表的な作品が生まれたのもこのころです。

歌舞伎の楽しみ方

公演は年中行われているため、見たいと思った時にすぐ見られるのが歌舞伎のいいところです。チケットを買ったらそのまま劇場に足を運んでみましょう。服装も和装でなければいけないということはありません。歌舞伎は能よりもストーリーが分かりやすく、初めてでも楽しく観覧できます。雰囲気や劇場のグルメなども一緒に楽しんでみましょう。

慣れてきたら、途中で役者の屋号の掛け声を出すのもおすすめです。初めは緊張するかもしれませんが、いいタイミングで掛け声を出せるとやみつきになります。歌舞伎が好きな知人や友人に教えてもらって声を出してみましょう。

浄瑠璃とは?

浄瑠璃も、室町時代に成立されたと言われる伝統芸能です。三味線の音楽にのせて物語が語られます。人形芝居としても親しまれて、後に人形と浄瑠璃が合わさったものが人形浄瑠璃となりました。

浄瑠璃の特徴は、前述の通り三味線の音楽と語られるストーリー「語り物」にあります。三味線で拍子をとりながら、ロマンチックな物語が語られています。浄瑠璃が生まれた当時は、牛若丸と浄瑠璃姫の恋愛を題材にした物語で人気を博したそうです。

浄瑠璃は、語り手によって語り方が異なるのも特徴です。有名なものに義太夫節と清元節があります。義太夫節は人形を使う人形浄瑠璃の伴奏で、登場人物の感情を豊かに表現します。清元節は長い一つの音に細かな節をつけて表現します。

浄瑠璃の楽しみ方は

ストーリーに合わせて変わる節や声を聴いているだけで、何を語られているかは分からなくとも語られているものの心情が見えてくるでしょう。人形浄瑠璃では、人形の繊細な動きにも注目してみてください。太夫(たゆう=語り手)、三味線、人形遣いそれぞれの動きや音が一体になる瞬間を楽しめます。

興味を持ったら気軽に見に行こう!

能、歌舞伎、浄瑠璃いずれもインターネットからチケットを購入できます。まずは気になる演目を観覧してみて、好みに合いそうなら通ってみましょう。新しい趣味となるかもしれません。

文・J PRIME編集部

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