ダ・ヴィンチ,故郷,フィレンツェ
(画像=Rastislav Sedlak SK/Shutterstock.com)

2019年、レオナルド・ダ・ヴィンチ没後500年を迎えました。イタリア生まれのダ・ヴィンチは12歳から30歳までの間をフィレンツェで過ごし、その才能をみるみる開花させました。フィレンツェにあるウフィツィ美術館では、2018年にダ・ヴィンチの新しい展示室がオープンしました。

時間をかけて名画を鑑賞できる工夫と最先端の展示システムが話題です。また、職人の街ともいわれるフィレンツェでは、工房やアトリエを構える手工芸店が立ち並びます。若き日のダ・ヴィンチが愛した芸術の都で、人の手が生み出す伝統工芸の魅力に触れてみませんか。

万能の天才と呼ばれたダ・ヴィンチ

ダ・ヴィンチが12歳で移り住んだフィレンツェは当時、欧州の富が集まった活気にあふれるルネサンス文化の最盛期でした。

ダ・ヴィンチは、名門工房であったヴェロッキオの工房に弟子入りしました。万能の芸術家ヴェロッキオは、弟子たちに画法、彫刻、金細工をはじめ、幾何学や機械学、体表解剖、音楽、哲学まで幅広く学ばせました。ダ・ヴィンチも同じように多岐にわたる分野を学び、追究を重ね、秀でた才能を研ぎ澄ませていきました。後に、工房から独立しアートの世界へと羽ばたいていきました。

FLORENCE,ITALY
(画像=ShutterOK/Shutterstock.com)

最先端展示システムが話題のウフィツィ美術館 ダ・ヴィンチ展示室

フィレンツェにあるウフィツィ美術館は、近年大規模な改革計画が進められています。2018年はダ・ヴィンチの新しい展示室がオープンしました。空間が広く明るくモダンな趣となった新しい展示室には、ダ・ヴィンチが弱冠20歳で描いたデビュー作「受胎告知」、未完ながら革新を極めたといわれている「東方三博士の礼拝」、師と弟子との共作で皮肉にも巧手の差が一目瞭然となった「キリストの洗礼」が展示されています。

また、作品の額縁内には、適正な湿度温度を保つ空調システム「TACHE」を導入しました。ガラスは無色透明で反射防止効果が高く、防弾機能を完備しています。万全な防衛により、以前の鉄柵は除き、絵画との距離をなくし、名画に触れるほど間近で鑑賞できるようになりました。

この新しい展示システムにより、ダ・ヴィンチの特徴的な表現である、煙のようにぼかしたグラデーション「スマート技法」の筆致が見て取れるようになりました。師であるヴェロッキオの断筆のきっかけを生んだ「キリストの洗礼」で、師と弟子がそれぞれに描いた天使を是非みくらべて下さい。

伝統工芸を受け継ぐ職人たちの手仕事に魅了

芸術の都フィレンツェは、中世から受け継がれる職人技に、現代的な要素を盛り込んだ手工芸品に出会える街でもあります。工房やアトリエを構えるショップが多く、奥の工房で作業に取り組む職人を目にすることができ、作り手目線の丁寧なアドバイスを受けながら手工芸品を選べるのも楽しみの1つです。

日本語とイタリア語を組み合わせた造語で、木象嵌細工師という意味をもつ工房「ゾウガニスタ」をフィレンチェで始動した日本人として、望月貴文氏が知られています。家具修復職人を目指しフィレンツェに渡り、そこで出会った木象嵌細工の美しさと緻密で繊細な製作の面白さに魅了され、木象嵌細工師として工房を開きました。

木を薄く削って作ったパーツを張り合わせ、木の色味を生かしながら図柄にしていき、それを土台となる製品に嵌め込んでいきます。繊細で美しい細工の入った名刺入れやコインケースなどの小物から、大きいものはスケートボードなど、オーダーメイドでの販売も行っています。

「自分の中に今までなかった感覚がどんどん入ってきて、自然とそれが自分の作るものに反映されていく。フィレンツェというのはそういうことができる街」と望月氏はブログに記しています。若き日のダ・ヴィンチも、芸術の枠を超え、音楽や哲学を学び、科学に基づく発明にまで興味が及びました。フィレンチェはいつの時代もモノを作る人を刺激し才能を広げる街のようです。

文・J PRIME編集部

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