LIFE STYLE
リッチなオジサンの私物は語る
ITコンサルタント 中田智晃が愛用するクルマ・時計の華麗な遍歴
マーケティングやコンサルティングなどを業務とする会社を経営する中田智晃さん。プロジェクトごとに最小限のプロフェッショナルチームを構築し、一人ですべてをこなせるアクティブなビジネスパーソンだから。その気質は当然、愛用のアイテム選びにも及んでいます。スポーティなクーペを次々に買い替え、ロレックスをアレコレ楽しむ趣味もまた、中田さんの人生哲学に強くヒモ付いているのです。
趣味もヤリきることで達する領域がある
ITやメディアを活用したマーケティングやコンサル、それに各種PR戦略に始まり商品開発及びブランディング、そして企業関連のM&Aまでも手掛ける中田さん。アシスタントなどを持たず一人で自社を切り盛りする野心的なアントレプレナーです。平日は顧問を受け持つ複数の企業や、抱えている案件をこなすために日本中を駆け巡り、休日は愛車でドライビングを楽しむという根っからのアクティブ・パーソンです。そんな中田さんは、まず乗り物遍歴からして実にアクティブかつ多彩。そのスタートは関西の大学に通っていた時代に原点があると振り返ります。
「現在も基本的には変わりませんが、昔からスポーティなクーペが好きなんです。それはプロダクトとして合理的だし美しいと思うから。とは言え学生時代はそれほどお金がありません。当時はポルシェ356のレプリカ(ビートルベース)に乗っていました。現在購入するとそれなりの値段になりますが、当時は学生でも買えるクルマでした。ちょっとジェームス・ディーンに憧れていた部分があったんです(笑)」
学生時代を終え、地元の関西にて就職した中田さんは、より実用的なBMW Z3に乗り換えます。そのBMWの次はアルファロメオのスパイダー。また、メルセデス・ベンツGクラスの230というショートモデルにも興味を持ったと言います。
「僕が乗っていたG230は今のゲレンデとは少し趣が異なります。ゴージャスというよりカントリーなインテリアがひとつのポイントです。その後はバイクにも手を出して、ハーレーを乗り回す時代もありました。しかしバイクだけでは当然不便。合わせてミニクーパーなどにも乗っていましたね」
あるとき関西から東京に転勤となり、当初はバイクのみの生活が続いたと言います。
「東京に来て最初に買った乗り物は、ハーレーのソフテイルデラックス。大きくて乗りやすい1300ccのバイクでした。ただし少しばかり大きすぎ(笑)。その次に883スポーツスターに乗り換えました」
そうこうしているうちに青春時代の全盛期を迎えた中田さん。彼女と快適にドライブを楽しもうと二輪時代を卒業します。パジェロを手に入れデートを楽しんだ時期も合ったと振り返ります。その後、仕事の都合で一旦関西にリターン。その当時はBMW320iクーペのハンドルを握っていたとのこと。年月は流れて彼女とめでたくゴールイン。さすがにクーペは結婚生活に向かないとの意見もあり、アウディのセダンを購入します。
「しかし、クーペ好きの気持ちをいつまでも押さえておけるものではありません(笑)。結果ポルシェのケイマンを買いました。その後もジワジワとドライビング熱が高まり続けて911(997)を購入したんです」
東京に再び拠点を移し、怒濤のポルシェライプを送ります。途中何度かゲレンデを挟みつつも、カイエンのGTSからケイマン(718)、911タルガ(991)、911カレラ(991後期)、911カレラS カブリオレ(991前期)、911タルガ4 GTS(991)と複数台のポルシェを乗り継ぐことになるのです。
「まあ、これだけアレコレ乗り回したならポルシェはもうイイかと思い(笑)、アストンマーティンのDB11に乗り換え、その後DBS スーパーレッジェーラを経過し、現在のベントレーに行き着きました。今乗っているベントレー コンチネンタルGT Sは、その名のとおりグランツーリスモ。ゆったりドライビングを楽しむのに最適な一台です」
そんな中田さんのもうひとつの趣味が機械式時計。IWCやオーデマ ピゲ、それにブレゲなどをスポット的に購入することもありますが、継続して入手し続けているのはロレックスだと強調します。
「オーデマ ピゲはオフショアのように面白さを持つモデルがあります。パテック フィリップの特別なモデルは“買える”ということにステータスがあるように感じます。ただし、実際に着けて楽しむという意味では、個人的にはロレックスが一番自分らしいと考えています。色々な着こなしにマッチしますし、日常的な耐久性も備えています。なによりリセールバリューが安定しているので、マイナスにならず買い替えが楽しめるんです」
時計もそうですが、クルマに関しても“乗っては売る”“使っては売却する”を20数年続けてきた中田さん。一体これまでどれくらいの金額を注ぎ込んできたのでしょう。
「自分は金融関係の投資にはあまり興味がありません。その代わり時計やクルマにはいろいろ手を出してきました。ただし、それは資産運用という考えよりも時計やクルマが本当に好きだから。もちろん買い替えの時にはなるべくムダのないよう情報収集はします。そのお陰もあって、これらの趣味はほぼトントンで済んでいるんです(笑)」
現在所有しているロレックスは、サブマリーナーとGMTマスター、それにデイトナの3本。なかなかのラインナップですが、やはりこれが最終コレクションとはならないだろうと語ります。
「その昔、プラチナのデイトナを長く所有していた時期があります。あの独特のズッシリ感は着けた人にしかわかりません。現在手にしているデイトナはSSモデルですが、やはりあの重みに戻りたいと思う自分がいるんです(笑)。まあ、アレを着けていると筋トレにもなりますから(笑)。またそれ以外でも、最終時計としてパテック フィリップのノーチラスにも、いつかはいきたいと思っています」
Profile
中田智晃
中田商店株式会社 代表取締役
大学卒業後、メディアビジネスを経験し、その後ITベンチャーなどを経て独立。現在はメディア、デジタル系のサポート、マーケティングなどを自身の会社で行っている。
撮影 岡田ナツコ
文 長谷川 剛
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